TETRA'S MATH

数学と数学教育

カタラン数のねんど玉

 フィボナッチ数からはなれて、今度はカタラン数です。

 結城浩『数学ガール』の「第7章 コンボリューション」では、カタラン数が扱われています。(ほぼ同じ内容を、Web上でも読むことができます。>ミルカさんとコンボリューション

 この第7章は、他の章に比べて冒頭部分がちょっとわかりにくいかな…という印象をもちました。「僕」もつっこんでいるように、村木先生の問題の出し方がすっきりしていないのです。でも、あとのことを考えると、適切な問題設定かもしれません。

 カタラン数の問題の出し方にはいろいろなものがあるようですが、『数学ガール』ではかっこのつけかたの問題として出てきます。たとえば 

 0+1+2+3=(0+(1+(2+3)))
         =(0+((1+2)+3))
         =((0+1)+(2+3))
         =((0+(1+2))+3)
         =(((0+1)+2)+3))
           3なら5通り(C3=5)。

というふうに。私はかっこをつけることを「ねんど玉をくっつける」イメージで考えました。

   

 0、1、2、3、4と書かれたねんど玉があるとします。まず0と1をくっつけて赤いねんど玉にします。次に、赤と2をくっつけて黄色のねんど玉にします。さらに、3と4をくっつけて緑のねんど玉にしたあと、最後に黄色と緑のねんど玉をあわせて青いねんど玉にします。

   

 別のくっつけかたを考えてみます。最初に1と2をくっつけて赤いねんど玉にします。次に、3と4をくっつけて黄色のねんど玉にします。さらに、赤と黄色をくっつけて緑のねんど玉にしたあと、最後に0と緑のねんど玉をくっつけて青いねんど玉にします。

   

 この場合、3と4の黄色のねんど玉を最初につくる方法もありますが、できあがった形が同じであれば1通りとして考えます。

 というようなねんど玉のくっつけかた(かっこのつけかた)が何通りあるかというと、5個のねんど玉(最大の数字が4)の場合は14通りとなります。(C4=14)

(つづく)
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テイラー展開と微分

 いま私には、ある関数f(x)をべき級数の形で表したい、というシンプルな希望があります。それはつまり、



のa0、a1、a2、a3、a4、a5、…を求めたい、と言い換えることができます。

 そこで、まずはこの式にx=0を代入してみます。そうすると、xが関わる式は全部消えるので、f(0)=a0であることがわかります。



 なるほど、xがついていない定数項はx=0を代入したときに右辺に残ってくれる。そこで今度は、f(x)を微分してa1のxをなくし、x=0を代入してa1だけを残してみます。



 同じように作業を続けていくと……



 したがって、f(x)は次のように表せることがわかります。



 テイラー展開・02を書いたころには、面倒だなぁと思えたこの式も、いまとなってはとても納得がいきます。

 以上のことを私は結城浩『数学ガール』で納得したのですが、実はほぼ同じ説明が数学靴龍飢塀顱陛豕書籍/平成11年発行)のp85に載っていることに最近気がつきました。微分の章末で「発展・展望 導関数と多項式」というふうに付け加えられています。

 なお、上記の計算はテイラー展開でa=0とした場合なので、より正確にはマクローリン展開とよぶべきものなのかもしれません。

 教科書ではテイラー展開という言葉は出されておらず、「xについてのn次の整式f(x)をx−aについての整式・・・(略)・・・の形に書き直すことを考えよう」というふうに話が始まり、eの近似値を求める問題で終わっています。

 納得したいまだから、「ほぼ同じ内容」と思えるんだろうな。

(つづく)
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母関数とテイラー展開

 そんなふうにしてフィボナッチ数列の母関数のグラフを描きたくなったのも、テイラー展開・02のグラフを思い出したからなのですが、ではフィボナッチ数列の母関数の閉じた式を(0のまわりで)テイラー展開すると、フィボナッチ数列を係数にもつ無限級数のもどるのだろうか?という疑問がわいてくるのです。疑問というのもへんですが。

 ここでテイラー展開をすることにどんな意味があるのかはさておいておいて、とにかく計算してみたいという思いにかられました。

 最初は、フィボナッチ数列の母関数の閉じた式 F(x)=x/(1−x−x^2) について、テイラー展開の公式を適用させることを考えました。が、分母にxがいる式の微分なんてすっかり忘れているので、まずは高校3年生のときに使っていた数靴量簑蟒犬鬚劼辰僂蠅世靴独分の復習。やりかたはわかったものの、この形だと手作業で微分できる(気力がある)のはせいぜい2回くらいまでとわかり、断念。もしかすると何か工夫ができるのかもしれないけれど……

 次に、1/(1−kx)で構成された式を使って公式にあてはめようとしました。kの部分を文字のままで計算すると、それほど苦労せずに計算できそうです。ただ、1/(1−kx)で構成された式をつくったあとにテイラー展開をするというのは、さすがに妙な話だと自分でも思いました。

 なお、結城浩『数学ガール』においては、「第9章 テイラー展開とバーゼル問題」でテイラー展開の説明があります。sin x のテイラー展開について、村木先生からテトラちゃんに出されたカードをきっかけに、「僕」がテトラちゃんに教えるという形で出てきます。とてもわかりやすいです。

 以前、テイラー展開とはなんぞや?と思ったときに、私のことだからインターネットで検索を重ねたと思うのですが()、こんなふうにわかりやすい説明にいきついた記憶がないです。あるいは、ちゃんと読もうとしなかったのかもしれない。

 かろうじて東北工業大学中川研究室の中のTaylor展開はなんとなく理解できました。いまふりかえると、これは工学部ならではのわかりやすさだったように思います。あのころは、テイラー展開を使うとどんないいことがあるのか、何が便利なのか、を感じたかったのだと思う。

 でも今は、何が便利かを感じ取りたいというよりも、ある関数をベキ級数展開したい、そのためにはどうしたらいいのか?というシンプルな目的があったので、『数学ガール』の説明がとてもわかりやすく感じたのかもしれません。母関数というものになじみが出てくると、ベキ級数展開に対する「なぜ?」という疑問も薄れてくるし、テイラー展開のありがたさも感じられるようになってきます。

(つづく)
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フィボナッチ数列の母関数のグラフ

 母関数は母・関数なのだ、ということに気づいた私は、関数ならばグラフを描いてみようじゃないかと思いたち、GRAPESを開きました。まずは、母関数の閉じた式でグラフを描いてみました(黄色)。



 次に、一般項を求めるために変形した 1/(1−kx)構成のグラフを重ねてみます(黒)。黄色い線は残したまま描いてみると・・・



 ちゃんと重なってよかった。

 重なることがわかったので、黒を消して黄色を残したあと、無限級数で表した母関数を、x^10の項で切った式をつくり、グラフを描いてみました(赤い点線)。



 やはり「ある部分だけ」重なるようです。x>0の部分はyの値が大きすぎてどこまで寄り添っているのかわからないけれど、x<0の部分はあるところから急にはずれていくようです。近づいてみると・・・



 項の数を変えてみます。緑の点線は x^5 の項まで、青の点線は x^20 の項まで。



 項の次数が増えると、寄り添う範囲が少しずつ広がっていきます。

 これに、|(1+√5)x/2|<1 から導いたxの範囲をグレーの線で表すと、次のようになりました。なお、|(1−√5)x/2|<1 から導けるxの範囲も記入してあるのですが、左右にはずれているので、画面には出ていません。 



(つづく)
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やや力づくの一般項導出を経て気づいたこと

 結城浩『数学ガール』第4章では、「僕」とミルカさんが4つの新しい文字を取り入れることでフィボナッチ数列の一般項をスマートに求めてくれました。

 一方、母関数の閉じた式の分母に黄金比を感じ取ってしまった私は、新しい文字を導入することなく、強引に一般項を求めてしまいたいという思いにかられました。

 というわけで、基本方針は同じ・・・

    1/(1−kx)で構成された式を導き出す

・・・にして、文字の導入なしで一般項捻出を試みます。

 まずは、分母をx^2+x−1の形にして、x^2+x−1=0を解き、その解をもとに因数分解します。次に、分母のかっこの中をそれぞれ1−kxの形にするために、操作を続けます。



 最後に分子がすっきりとxになって「ありがとう〜」と言いたい気分。

 次に、分母が積の形になっているので、これを 1/(1-kx) の形にもっていくために、試しに次の計算をしてみます。



 これまた最後で分子が√5xになってくれて、ありがとう〜〜という感じです。

 よって、次のことがいえます。



 あとは、「僕」とミルカさんと同様にして、



の考え方を使えば一般項が求まるわけですが、すでに書いたように()、k>1なのにそれをしていいかどうか・・・という不安が残ります。

 どう考えたものか戸惑いながら、複素数平面での解析で書いた式変形にもどって考えました。思えばこの変形はとてもわかりやすくて納得しやすいけれど、|x|<1 という条件を直接的に感じることができません。がしかし、そもそもなぜこの無限級数の話題が出たかと言うと、無限級数は、ある関数を、その定義域の一部について定義することがあることについて例を使って考えるためでした。

 となると、理解できていないのは母関数の意味なのかもしれない。そう考えたとき、ハタと気づいたこと。母関数は、母・関数ではないか。そうだ、関数だ。(1+√5)/2は確かに約1.618で1より大きいけれど、これはxの係数にすぎない。いま問題になっているのは、kx全体の定義域が−1より大きく1より小さいということではなかったか。(1+√5)/2にはxがついているのだ。馴染みのある黄金比の数値に目を(気持ちを)奪われて、肝心のxのことをすっかり忘れていました。

(つづく)
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一般項導出についての気になりごと

 というわけで、〔フィボナッチ数列の母関数〕→〔母関数の閉じた式〕→〔無限級数にもどす〕→〔一般項〕 という流れを見てきましたが、「僕」は一般項に感動したあと、こんなことを思います。

 僕は、ミルカさんの話を聞きながら、別のことが心配になってきた。無限級数の計算をするときには、和の順序を変えてはまずいんじゃなかったっけ。問題ないんだろうか。ミルカさん・・・・・・。
 一方、ミルカさんはといえば
「条件をきちんと言わなければまずいんだけどね。でも今回はいいのよ。母関数を使って見つけたことは内緒にしておいて、出てきた一般項を数学的帰納法で証明しちゃえばいいんだから」
とすました顔。

 この部分については、PDFファイル「ミルカさんとフィボナッチ数列」の「読者のみなさんへ」の中で、結城浩さんが次のような補足説明をされています。
ミルカさんはすました顔ではしょりましたが、『コンピュータの数学』によれば、0 割りや和の順序を変えることについても厳密に定式化できるそうです。

 ちなみに、上記PDFファイルと書籍『数学ガール』では同じ内容でも表現の仕方が微妙に違っていて(最後の一般項の形も少し違います)、『数学ガール』マニア(!?)にとってはその違いがなかなか興味深いのです。

 というのも、私はといえば0割や和の順序については無頓着でいて、それよりも気になったのは 1/(1−x) と 1/(1−rx) を同じように扱うことだったのですが、上記PDFファイルでは、書籍『数学ガール』で触れられていない1/(1−x)から1/(1−rx)への橋渡しの経過が書かれてあるのです。「僕」も「1/(1−x)または1/(1−rx)に近い形にできないだろうか・・・」というふうに考えています。

 見比べてみると、結果としては書籍『数学ガール』のほうがすっきりと的をしぼった記述になって読みやすいけれど、すっきりしている分、rxを扱うときに慎重になり、|x|<1という条件はrxになったときにどうなるのだろう?ということが気になってきます。

 なぜ気になり始めたかというと、「僕」やミルカさんのように新しい文字を取り入れず、力づくで一般項を導出できないだろうか?と計算しているときに、馴染みのある黄金比の数値が出てきて、(直接計算してみてもすぐわかることだけれど)これは短い部分を1としたときのx、つまり約1.618で1より大きいぞ・・・と思ったからなのです。が・・・

(つづく)
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フィボナッチ数列の母関数から一般項へ

 というわけで、フィボナッチ数列の母関数の閉じた式が求まりました。

     

 今度はこれをもう一度無限級数で表します。そうすれば、無限級数の係数の並びがもとの数列なのだから、数列の一般項を求めることができます。ちなみに私としては、こんなイメージをもちました。↓



 結城浩『数学ガール』ではどう考えてあるかというと、まず「僕」は無限級数のいちばんシンプルな形



 に近づけることができないか?と考えます。フィボナッチ数列の母関数の閉じた式において、分母はxについての2次式なので、r、sという文字を導入し、1−x−x^2=(1−rx)(1−sx)と因数分解できると仮定して計算を進めていくのですが、うまくいきません。

 そこでミルカさんが、分子にもR、Sという新しい文字を用いることをアドバイスします。こうしてr、s、R、Sという4つのパラメータを取り入れたのち、「僕」とミルカさんは次のような式を得ます。(なお、青い丸はこちらでつけたものです。)



 したがって、フィボナッチ数列の一般項は



となります。このあとr、sを求めて代入すれば、完成。



 詳しい計算は、結城浩さんのサイトにあるPDFファイル「ミルカさんとフィボナッチ数列」で見ることができます。

(つづく)
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フィボナッチ数列の母関数

 ある数列 a0、a1、a2、a3、・・・ について調べたいときに、その数列を係数にもつ無限級数の関数

   f(x)=a0x^0+a1x^1+a2x^2+a3x^3+ ・・・

を考えることがあり、これを母関数とよぶようです。数列を直接調べるのではなく、母関数を調べることで、もとの数列の性質を知ろう、というものだと思います。xの次数をずらすことで係数(数列の項)が混ざらないようにしてあるのでしょうが、よくこんなことを思いついたものだな〜!と思うし、こんな対応付けをしていいのだろうか!?とも思います。

 さて、フィボナッチ数列は、隣り合う2つの項を加えて次の項にする数列なので、

 0、1、1、2、3、5、8、13、・・・・・・

となり(なお、ここでは0から考えています)、フィボナッチ数列の母関数F(x)は



となります。この式から母関数の閉じた式をつくりたいわけですが、手がかりはフィボナッチ数列のもともとの仕組み、つまり隣り合う2つの項の和が次の項になっているということ。

 そこで、隣どうしの3つの項に注目して、3つの項が並ぶように、3つの母関数の式を縦に並べてみます。下の図では2、3、5の部分に色をつけてみました。並べただけではxの指数の部分が異なっているので、いちばん上の式にx^2、まんなかの式にxをかけて、指数の部分をそろえると



 椨◆櫚を計算したときに、右辺の縦に並んだ部分がバババババッと消えてくれます。残るのは黄色部分で、係数0のところは0なので、1x^1 つまり x のみ。そして、次のような式変形のもと、母関数の閉じた式ができあがります。



 なお、これは私の我流の書き方で何かと雑なことになっていますが、結城浩『数学ガール』では、もっとちゃんと数学らしくきれいにわかりやすく書かれてあります。 

 さて、ここでいったん『数学ガール』をはなれます。

 上記の式の分母をみると、黄金比のことが頭をかすめます。黄金比というのは、1本の線分を(短い部分):(長い部分)=(長い部分):(全体)となるよう、つまり部分どうしの関係と部分と全体の関係が維持されるように分けたときの比ですが、短い部分をx、長い部分を1とすると、次のような式になり、左辺に上記の分母が現れます。



 ちなみに短い部分を1、長い部分をxとすると、 x^2−x−1=0 という式になり、これはフィボナッチ数列の母関数をもとに一般項を求めるいちばん最後で出てきます。

 すっかり慣れっこになってしまって、感動が薄れていたフィボナッチ数列と黄金比。あらためて考えてみると、つくづく不思議です。

(つづく)
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等比数列の無限級数



 初項1、公比xの等比数列において、第1項から第n項の和は上のように表せるわけですが、公比xの絶対値が1より小さければnが大きくになるにしたがってx^nは0に近づいていくので、|x|<1 という条件のもと、次の式が成り立ちます。



 この式は複素数平面での解析テイラー展開・02で出てきた式と同じです。同じようなことを考えているので同じ式が出てきても不思議はないのですが、因数分解が出発点だと趣もまた違ってみえます。

 さらに、|x|<1 という条件があるとxに分数をあてはめたくなるというもの、x=1/2 のとき右辺は2となり、無限級数と分数の図とあわせてなるほど納得です。そしてゼータ関数へと気持ちは向かっていきます。

 結城浩『数学ガール』の「第4章 フィボナッチ数列と母関数」は、「僕」がテトラちゃんに (a+b)(a−b) の展開を教えるところから始まります。そして、式の展開についてのパターン探しから等比数列、無限級数、母関数へと話は進み、フィボナッチ数列を母関数で捕まえたあと、一般項を求めるところまでいきます。

 フィボナッチ数列というとすぐに黄金比のことを思ってしまう私は、はっきりと見える形で黄金比の値が現れている一般項のみならず、母関数の閉じた式にもすでに黄金比が見えていることを知って、なんだか感動してしまいました。つながっているのだから不思議なことではないのですが、でもやっぱり感動します。(なお、『数学ガール』では黄金比には触れられていません)

 というわけで、フィボナッチ数列の母関数をみていきます。
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因数分解から等比数列へ

 中学生が因数分解を勉強するとき、次の4つのパターンに分けて覚えるのが一般的かと思います。(因数分解を勉強する前に、左辺と右辺を入れかえた展開の公式を勉強する。)



 かれこれ20年近く前、教科書準拠版問題集の編集の仕事をしていたとき、上記の(3)(4)はどれも同じ式でしたが(たぶん)、(1)と(2)はa、bを使っているところもあれば、xとaを使っている教科書もあり、教科書によって表記の仕方が違うのだなぁ、ということを知りました。そして、それぞれの教科書にあわせて問題集の表記も変えていました。



 公式にそのまま数値をあてはめて練習するので、2ab なら 2×(前項)×(後項) になり、2ax なら 2×(後項)×(前項) になります。どちらかに統一してあれば同じ解説が使えるのにぃ〜と思った覚えがあります。

 xが出てくるとがぜん方程式っぽくなってくるわけですが、そういえば(3)をxとaで表した公式は見たことがありません。

 たとえば、下のような2つの式変形を考えたときに、最初の一歩は同じ形をしていても、その後の雰囲気がなんだか違います。



 左の場合、「aとbの和または差が0になる」という結論だし、右の場合、「xは、aまたは−aである」という結論になります。もちろん、前者は「aは−bまたはbである」という結論と同じなのだけれど、aとbの立場が基本的に同じだと感じられるので、和と差でとめてもよさそうな印象があります。

 思えば、「x=aを代入すると0になるので、その式は(x−a)を因数にもつ」というような考え方で因数分解をしたのは、高校生以降(3次式が出てきてから)だったような気がします。

 x^2−1、x^3−1、x^4−1 などは公式を使って因数分解をすることが多いと思うけれど、「x=1のとき0になるので(x−1)を因数にもつ」という発想で因数分解をすると、結果は同じでもなんとなく気持ちが違います。



 そんなこんなで x^n−1 はすべて(x−1)を因数にもつことになるわけですが、(x−1)でくくった残りの式に注目すると、xの累乗がきれいにならんでいて、なんともきれいです。
 


この赤い下線部分を主人公にするために、x≠1として、両辺を x−1 でわり、左辺と右辺を入れ替えて、左辺の項の順序を逆にし、右辺の分母と分子に−1をかけると



 初項1、公比xの等比数列の第1項から第n項までの和を表す式ができて、面白いです。

(つづく)
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