TETRA'S MATH

数学と数学教育
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ベイズの定理・03

 もう1問、ベイズの定理を使って解く問題を練習したいと思います。同じく私的数学塾さんのベイズの定理のページから、次の問題をお借りします。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/probability/bayes.htm

 日本では、ある疾病Mに罹患している割合は、千分の50と推定されている。この疾病に罹患しているかどうかを知る検査Tは不完全で、Mに罹患している人は、80%の割合で陽性反応が出るが、Mに罹患していない人でも 15%の割合で陽性反応が出てしまう。いま、ある人がこの検査を受けて、陽性反応が出た。果たして、この人が疾病Mに罹患している割合は如何ほどになるであろうか?

 まず、検査をしない状態で、Mに罹患している確率をP(M)、罹患していない確率をP(M')と表すことにすると、

   

となります。次に、検査Tで陽性が出る確率をP(E)とすると、罹患している人の80%と罹患していない人の15%が陽性反応が出るので、

   

という結果が出ます。よって、ベイズの定理により、検査Tで陽性反応が出て、疾病Mに罹患している確率は次のように求まります。

   

 陽性が出ても2割強しか罹患している可能性がない検査というのは、あまり意味がなさそうです。がしかし、たとえば、「陽性が出たけど自分は罹患していないと信じたい」人がいて、「だけど罹患していなくて陽性が出る確率は15%しかないんだよなぁ・・・」という感覚があるのに、実際、陽性が出てみたら、実は罹患していない確率が80%近くあるというのがなんとも不思議な話です。

 でも、確率による出生前診断の話にもどって考えると、20%という確率は 1/5 であり、これはとても高い確率、ほとんど確定的とも思える確率だと思います。当時、トリプルマーカー検査で検索するなかで、いろんな妊婦さんの体験談を読みましたが、その中には「1/4」という結果が出た妊婦さんの記事もありました。検査結果をきいて愕然としたときの様子が綴られていました。1/4 といえば25%で、起こらない確率のほうが起こる確率の3倍もあるわけですが、愕然とした妊婦さんの気持ちはよくわかります。確率に対する感じ方、考え方というのは、しみじみ不思議で、難しいなぁと思います。

〔2017年11月27日追記〕記事の一部を変更しました。

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