TETRA’s MATH

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連分数と互除法

 分数と互除法では、連続量から分数が生まれてくる様子をみていきました。じゃあ、無理数の場合はどうなるんだろう?という疑問がわいてきます。せっかく連続量で考えているんだから、無理数の場合も考えたくなるというもの。

 そしてハタと気づいたこと。そうだ、連分数だ。連分数のことを考えなくちゃ。

 まずは有理数を(正則)連分数で表すことを互除法を使って考えてみることにしました。



 a を b でわったときのあまり(黄色部分)を c とすると、上記のような式ができるので、両辺を b でわってみると、



 今度は b を c でわるのだから、c/b を変形して、

…(1)

 そして b を c でわります。



 あまり(緑部分)を d とすると、上記のような式ができるので、両辺を c でわって、



 これを(1)に代入して、



 d/c を変形して、

・・・(2)

 最後に、c を d でわります。



 これを(2)に代入して、



 半端な部分がなくなるので右辺から文字が消えました。ここで終わりです。

 正則連分数の形にするには、計算途中で分数が出てきたときに、分母と分子をそれぞれ分子でわって、分子が1になるようにすればよいわけですが、そうすることで分母と分子が入れ替わった分数が現れてきます。この「分子と分母を入れ替える」というのが、まさに「はかる側」と「はかられる側」の逆転を示していて、互除法の性質をよくあらわしているなぁ、と思うのでした。

 なお、途中で出てきたその時々の「単位」のいくつ分かを表す数値が、連分数のなかにどう残っていくのかを枠の色で表してみると、次のようになります。



 次は無理数です。



 a=√2、b=1 の場合について考えてみます。

 まず、a を b でわります。



 a=b+c で、c=√2−1 です。

 先ほどと同じように式変形をすると、次のようになります。

・・・(3)

 次に、b を c でわります。先に計算をしておくと、

……(4)

 よって、cが2つとれることがわかります。



 b=2c+d で、d=3−2√2 です。

 (3)に(4)を代入して、



 ここですでにわかるように、√2/1 を連分数で表そうとするときに出てくる分数の分母はつねに √2−1 なので、このあとも 1/(√2−1)=2+(√2−1) を次々に代入していけばよいことになります。

 よって「単位のいくつ分かを表す数値の整数部分」はつねに2であり、√2は次のような連分数で表せることがわかります。



 一応、c と d の関係についても、確認しておくと、



 b/c と一致しました。このあとの計算に出てくるあまり(=その時々の新しい「単位」)を順に e、f、g、……とすると、b/c=c/d=d/e=e/f=……となります。




〔2018年3月24日/分けて書いていた記事をひとつにまとめ、整理しました。〕
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