TETRA'S MATH

数学と数学教育
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cal(カロリー)とはどのような単位なのか

 生活費の総点検中に出会った単位について考えています。

 次に、ガスです。ガスの使用量はm^3という単位でお知らせがきますが、実際にガスを使うときには、給湯器なりガスコンロなりを通して熱に変換して使っているので、そのままでは計算できません。

 まず、給湯器に関しては「水をお湯にするため」にガスを使っているわけなので、どのくらいの量の水をどのくらいの温度だけあげているか…ということから、ガスの使用量を計算することになりました。

 そこで出てくるのがcalという単位。このcalがなかなか難しいのです。最初は、水1gを1度あげるのが1calという計算をすればいいと思っていたのですが、調べるうちに、そう言い切ってはいけないような気がしてきて、生活ブログのほうでは「とりあえず考えてよさそう」でお茶をにごしました。>どうしてうちはガス料金がこんなに高いのか

 そういえばあのとき、1Lの重さの換算のことをすっかり忘れていました>。もっとも、使用時間がものすごく適当なので、そういうことを気にできるレベルの計算にはもともとなっていないのですが。

 で、calの何が難しいかというと、たとえば、14.5℃から15.5℃までという温度指定が出てきたりするのです。温度によって同じ1度でも必要なcalが変わるというのはなんとなく納得できますが、それが温度によってどのくらい違ってくるのか、その程度もわからないし、とにかくその定義のしかたがわからない。

 そうこうするうち、calの定義にはいろいろあることがわかってきました。なお、現在この単位は、使ってよい対象が限定されているもよう。しかし…というか、だからというか、生活のなかでは J や m^3 より、よほど馴染みがあります。

 銀林先生の『量の世界・構造主義的分析』にcalの話も載っていて(p.175〜176)、calは水の比熱が1となるように決められていたこと、ジュールの実験によって、熱量はエネルギーの1つの形態である熱エネルギーに他ならないことがわかったこと、その結果によると、1calは4.1855Jに等価であること、1948年の国際度量衡会議以来、熱量の単位としては、基準温度によって大幅に変わるあいまいなcalをできるだけ用いないで、Jに統一することにしたことなどが書いてあります。

 そして、3600/860を含む式が出てきます。「逆にcalは,……とすることに決めたのであった」というふうに、3600/860から約4.18605を導き出す式になっています。おそらく、1kWh=860kcalの860だと思うのですが、この860がどこからきたのか、何が「逆に」なのかは、まだよくわかっていません。

 なお、現在の計量法は1992年制定であり、いま参照している銀林先生の本は昭和50年、つまり1975年の発行なので、当時は旧計量法であったと思います。

 そんなこんなで、銀林先生の本ですでに 4.1855 と 4.18605 の2通りの数値が出ており、他の数値も見かけて、この微妙な違いはなんなんだろう…と首を傾げていました。

 結局のところ、calの定義はいろいろあるし、実験から求められた数値もあるし、歴史的変遷もあるし、J/cal にあたるこれらの数値がいろいろあっても不思議はないのかもしれないなぁ…という理解にとりあえずいまは落ち着いています。そして現在は(熱力学カロリーとしては?)4.184で定義されている、と。

 ガスの話にもどると、都市ガスの1m^3あたりの発熱量は(ある条件のもと)45メガジュールだそうで、calとMJの換算ができるのならば、m^3として出せそうです。実際には1MJが約239kcalであるところからもっていきました。

 この数値はネットで探してきたものですが、1calを4.184Jとして計算すると1kcalが4184Jとなるので、1Jは、1÷4184×10^6=239.0…より、約239kcalという数値が出てくることは出てきます。

 calについて、まだもやもやした部分はありますが、「そういうことになっているらしい」ですませていた239という数字の背景が少しわかったのはよかったです。

 一方、ガステーブルコンロのほうは、取扱説明書にガス消費量がkWで示されています。12A、13A、LPガス用のほか、標準か強火力かグリルか全点火時かで12通り示してあります。

 となると、今度はkWをm^3までもっていかなくてはなりませんが、これは J をかませることで計算できそうです。電気のところでみたように W=J/s なので、1時間=3600秒から、1kWhを3.6MJとして計算してみました。

 今回は比熱について考えるところまでいきませんでしたが、比熱容量の単位をJの場合で表すと J/(kg・K) という形になるということは頭に入れておきたいと思いました。

 calについては煮詰まってきたので、ここらでいったんアップしてみます。また新たなことを知ったり、自分の勘違いがわかったら追記します。
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