TETRA'S MATH

数学と数学教育
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単位の森/180000と2.5をつなぐお米の事情

 前回、かけ算で新しい量をつくることを考えるにあたり、お米の量を題材として取り上げました。まずは「1合」で、そして「150g」で。150gという数値は実測から導いたわけではなく、検索してだいたいそのあたりらしいと知りました。ふだんは計量カップではかるだけで、重さを意識したことがなかったので。

 「とりあえず」150gで設定することになったのは、米1合はジャスト150gではないという意識があったからなのですが、mLなら180ジャストかというと、そうでもないらしいのです。検索したら180.39という、これまた中途半端な数値が出てきました。

 1人1泊1合にしたのは、「人数×宿泊数」にそのまま「合」をつければよいため簡単なのと、それなりにリアルな量だからということがありました。そして条件は同じのまま150gという量に変えることもできます。比例定数としては1より150のほうがわかりやすいかと思います。

 そういう意味では、150gじゃなくて180mLにすることもできるし、180佞砲癲180cm^3にもできます。「合」が尺貫法の体積の単位であることを考えると、同じ「体積」という量に換算したほうが自然といえば自然かもしれません。でも、はかりやすいのは重さかな。

 大量になったときにはどうすればいいかというと、kg や L という単位がいてくれます。あるいはこの際、どーんと「俵」で考えてみる!?

 「あれ?そういえば"俵"って…」と調べかけて、こういうことしてるとまた単位の深い森に迷い込みそうだと感じたので引き返すことにして、同じ量を示すいろいろな数値と単位についてもう少し考えることにします。

 たとえば、50人が20泊する合宿で必要なお米の量1000合は、1合を150g、180mLと考え、1俵=4斗=40升=400合とすると、150000gでもあり、150kgでもあり、0.15tでもあり、180000mLであり、180000佞任△蝓180000cm^3であり、0.18m^3であり、180Lであり、100升であり、10斗であり、2.5俵でもあることになります。

 重さだったり、体積だったり、単位系が違ったり…と状況は様々ですが、とにかくこれらのどれでオーダーしても、同じ「量」といっていいであろうお米が用意されるというのがなんだかおもしろいです。「1000」と「150」と「150000」と「0.18」と「2.5」はまったく違う数値なのに。もっとも、体積と重さを「同じ」というのはちょっと反則っぽい気がしないでもありません。

 単位のことを考えると、いつも頭がくらくらしてきます。と同時に、「単位って社会的なものなんだなぁ」としみじみ感じます。

 過去のくらくらのリンクです↓

水1リットルの重さは1kgであるか?(1) 
水1リットルの重さは1kgであるか?(2)
水1リットルの重さは1kgであるか?(3) 
「比的率」は外延量という考え方(4)/国際単位系SIと「単位1」
「比的率」は外延量という考え方(5)/「単位」の深みにはまる

 あっ、先日「木と森」についてのエントリを書きましたが、今回の表題の「森」という言葉はそのことは意識せずに書きました。俯瞰するのではなく、迷い込んだら自分がどこにいるのかよくわからなくなる場所というイメージで。

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