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数学と数学教育
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『圏論の歩き方』第3章/タングルの圏の関手と不変量

 『圏論の歩き方』「第3章タングルの圏」を読んでいます。

 というわけで、タングルの圏の雰囲気はつかめてきました。このあとは関手と不変量の話です。関手の定義については、かつて別の本をもとにして書いたことがあるので、そちらをリンクします↓

関手とはなんだ?
http://math.artet.net/?eid=1335577

 また、谷村さんのテキストでは、関手について次のようなことが書かれてあります(p.123)。
 数学の使命はいろいろな概念の間にある論理的関係性を解明することであると言ってよいと思うが,その使命の当然の帰結として,圏論もまた,1つの圏だけが興味の対象にとどまることはなく,むしろ複数の圏の間の関係性が興味の対象になる.そのような圏と圏の関係・連動を語る用語が関手である.
 タングルの圏の場合、関手のおかげで不変量をつくることができたり、不変量で考えることができるあたりに利点があるのかな…と現段階では理解しています。

 とはいえ、最初にたった9行で示されている「関手と不変量」の説明は、なんのことやらさっぱり意味がわかりませんでした。なにがどうして「これで関手から不変量ができました」なのか。

 ありがたいのは、すかさず"今出川不純集会”’(←座談会風に書かれた第1章)の登場人物たちが突っ込んでくれているところ。

 少しわかってくると、上記の中のおひとりが指摘しているように、不変量を関手の言葉でいい換えただけではないか…と思えてきます。

 で、このあとテンソル関手なるものが出てきます。

 まずは、以下のような基本タングルの話から。

 

 これらのタングルを基本タングルといい(向きは任意)、任意のタングルは、これらの基本タングルを「横に並べる」操作と、「縦につなげる」操作の繰り返しにより得られることの確認。

 そして、「縦につなげる」操作は圏論の言葉でいえば「射の合成」であり、「横に並べる」操作は、タングルの圏のテンソル圏と呼ばれる構造における「射のテンソル積」に対応する…という話。

 テンソル関手というのは、テンソル圏どうしのテンソル圏の構造を保つ関手のことらしいのですが、とりあえずいったんはしょってまとめを読むと、複雑な絡み目の不変量を、簡単な基本タングルの不変量に分解して研究できるということらしいのです。実際に図が示されており、それ自体はとてもわかりやすいのですが、何だか気持ちがもやもや。

 シロート的にはもう一声具体的な話を聞かないと、しっくり落ち着きません。が、実際に具体的な話を聞かせてもらったら、さらになんのことやらさっぱりわからないかもしれません。というか、その可能性大。

 話をもどすと、タングルの圏以外のテンソル圏で重要なものとして、Vect c なるものが出てきます。(C上の有限次元)線形空間の圏らしく(Cは白抜き文字)、タングルの圏からこの圏への関手を考えるのです。

 その説明の最初で、「 F(I)=I (すなわちF(Φ)=C) 」という記述があり、ここでつまずきまくってしまったワタクシ。

 まず、Iってなんだったっけ?とその少し前の部分を確認してみると、テンソル圏の説明の中で出てきている対象の記号でした。

 なお、テンソル積は、○と×を重ねたような記号⊗(←よそからコピーしてきたコレ出ているでしょうか!?)で表記されます。

 で、欄外注にて、⊗とI  は結合律と単位律を満たす必要があるといったことが書かれてあるのですが、ってことは I は単位元っぽいものなんでしょうか。

 いろいろなもやもやをはらすためには、テンソル圏についてもう少し慣れなければどうしようもないと思うにいたり、検索してみたのですが、なんだかよくわかりませんのです。『圏論の歩き方』に示されている参考文献に(も)詳しい話が載っているらしいのですが、それを手にするほどの勢いはいまはなく。

 ウィキペディア>モノイド圏を読むと、モノイド圏とテンソル圏は同じものを指しているのかな?と思えてきます。ちなみに左および右単位元となる対象Iという記述があり、ああ、それならがしっくりくるなぁ…と思ってみたりしています。

(つづく)

※ 読み落としや勘違いに気づいたときには、そのつど訂正させていただきます。
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