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数学と数学教育
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亀井先生のハンドボールコート作成方法がサッカーボールコートに発展!

 このブログでカテゴリーまでつくらせていただいている亀井喜久男先生から、次なるレポートが届きました! ハンドボールコート作成方法が、サッカーボールコートに発展したとのこと。

 そうですよね〜! ハンドボールコートが描けるのだから、サッカーボールコートに応用しない手はないですよね。サッカー部員の生徒さんから相談があって、このたび新しい作成方法が発案されたようです。

 一般的にこういう運動場での大きなコートはどうやって描いているのでしょうか?

 亀井先生の学校のサッカー部では、30m、40m、50mで直角を作って延長というのが基本方法だったそうです。人によっては3m、4m、5mを使っていたのだとか。つまり、直角を作ったあと延長しなくちゃいけないわけですが、実際にやったことがない私が頭の中で考えても「かなりずれるだろうなぁ」と想像できます。

 実際、サッカー部員の生徒さんの話によると、タッチラインに数メートルに近いずれがあったとのこと。数メートルってけっこうな長さですよね。そういう状態だったのを公式戦にふさわしい正しいコートにしたいということで、亀井先生に相談がもちかけられ、新しい作成方式が誕生したという経緯のようです。

 コートのサイズには幅があるようですが、ちょっと調べてみたところ、ワールド・カップ、オリンピック、日本国内での国際試合、国民体育大会などの全国規模の大会では105m、68mのフィールドを使用するとのこと。というわけで、このたびご紹介するのも全体の長方形の辺の長さが105mと68mのコートの作成方法です。巨大な長方形ですねー!

 使うのはやはり3:4:5の直角三角形ですが、68という数値を直接使うため、51m、68m、85mの三角形を活用しているそう。なるほど! 68mが4の倍数でよかったよかった。120mの巻尺1本と、100m巻尺2本あれば速やかに作業は進むというお話でした。(が、120mの巻尺はけっこうお高いという噂も……!?)

 では、私が自分で描き起こした図をもとにご紹介していきます。おおよその内容は亀井先生に確認していただいておりますが、細かいところで勘違いが発生しているかもしれないので、わかったときにはそのつど訂正していきます。

 まずは、105mのタッチラインを1本ひきます。そして、0mのポイントから68mの半径で円を描き、51mの地点を中心にして85mの半径で円を描けば、2つの円の交点が片方のゴールラインをひくためのポイントになります……というふうに、つい、中学校数学の「作図」の感覚で書いてしまうのですが、運動場で巻尺を使ってポイントを見つけるときには、円を描くのではなく、2つの巻尺の該当する目盛りをきちんとあわせ、元の0の点もしっかりと押さえたうえで、巻尺をピンとしっかり張って見つけているそうです。そちらのほうが現実的だし、余計な線が残らなくてよさそうですね。

 一応ここでは、作図の意味がわかるよう、コンパスのあとを残すような形で図を示します。


 


 次に、タッチラインの52.5mの地点(タッチラインの中点)を中心として半径68mの円を描き、103.5m(=52.5m+51m)の地点を中心として半径85mの円を描くと、ハーフウェーラインをひくことができます。

 


 そして、タッチラインの54m(=105m−51m)の地点を中心に半径85mの円を描き、105mの円を中心に68mの円を描くと、その交点を結ぶことで、もう一方のゴールラインをひくことができます。


 


 大枠ができたら、そのほかさまざまなラインをひいていくそうです。

 以前の方法だと2m近くあったずれが、この方法では2cmですんだと報告があったのだとか。あまりうまくいきすぎていることに亀井先生は最初おどろかれて、にわかには信じられない感じだったようですが、生徒さんたちがそれだけ1つ1つしっかり作業を行っていったということなのでしょう。

 なお、このコート作成方式は、サッカー部顧問の5名の先生方の賛同も得られて、「サッカーコート富田学園方式」と命名されているそうです。略称「68方式」。(どんだけ大きいサッカー部だ!?…と思いきや、富田学園というのは学校の名前ではなく、学校法人の名前なのですね。この学園に属する学校のサッカー部が4つあるそうです。)

 そのうち動画が発表されるようなので、発表されたらまたご紹介します!



 というような内容でブログでご紹介させていただく予定であることを亀井先生にメールでお伝えしたところ、完成版ができる前のリハーサル風景を You Tube にアップしてくださいました。↓
https://www.youtube.com/watch?v=FoQZtqpB1lY

(ハーフウェーラインをひく作業は含まれていないようですね)

 完成版が公開されたら削除されるそうですが、個人的には、リハーサルならではのリアルな雰囲気が味わい深く、楽しく拝見しました。

 ではでは、本番の動画ができたら、また紹介させていただきまーす!!

[2015年1月29日追記]
リハーサル風景その2が投稿されたようです↓
https://www.youtube.com/watch?v=cDOveIKCKXc
亀井喜久男先生の実践 | permalink
  

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