TETRA'S MATH

数学と数学教育
<< 2次方程式、3次方程式とラグランジュ・リゾルベントの関係 | main | クラインの4元群/レヴィ=ストロースもからめて寄り道 >>

4次方程式のリゾルベントと格闘するの巻

 結城浩『数学ガール/ガロア理論』を参考書にしながら、ドゥルーズ『差異と反復』第四章のごく一部を読むための準備をしています。『数学ガール/ガロア理論』についてはネタばれ注意です。m(_ _)m



 さて、2次・3次・4次方程式の解の公式を導くとき、何をどう添加しているのか。のなかで、4次方程式の解の公式を導くプロセスについてちょっと触れました。ちなみに、ウィキペディアの四次方程式のところには、フェラーリ、デカルト、オイラー、ラグランジュの方法が載っていて、どの場合も「三次分解方程式」に帰着させて解く方法になっています(ラグランジュの方法はラグランジュによるフェラーリの方法の解釈として説明されている)。

 いまはこのなかのラグランジュの方法について考えたいのですが、ラグランジュ・リゾルベントを使ってどうもっていったらいいのか、すっかり行き詰ってしまっています。なお、おもにこちらのページを参考にさせていただいています↓ http://galois.motion.ne.jp/stories/G_Math_07.html

 結局のところ、リゾルベントって複数あるのですね。というか、解を使って表した式のことをリゾルベントとよぶのかな? そのうちのひとつがラグランジュ・リゾルベントだ、と。

 で、ラグランジュ・リゾルベントの一般式でn=4とすると、

  L4(1)=iα1+i^2α2+i^3α3+i^4α4
  L4(2)=i^2α1+i^4α2+i^6α3+i^8α4
  L4(3)=i^3α1+i^6α2+i^9α3+i^12α4
  L4(4)=i^4α1+i^8α2+i^12α3+i^16α4

となります。2次方程式のときには2乗して、3次方程式のときには3乗したのだから、4次方程式のときには4乗したくなるというもの。

 ということについて考えるために、いまいちど3次方程式とラグランジュ・リゾルベントの関係()にもどると、L3(1)^3となるのは[123][231][312]の場合で、これは6つの解の置換を要素とする集合のうちの、位数(要素数)が3の巡回群になっています。つまり、3枚のカードでいえば、端から1枚とってもう片方の端にまわすことを続けるような、そんな置換の集合。

 そのことを式の中で考えていくと、

  L3(1)=ωα1+ω^2α2+ω^3α3
     =ω(α1+ωα2+ω^2 α3)
     =ω(ωα2+ω^2α3+ω^3α1)

と変形できて、これを3乗すれば、ω^3=1より、かっこの部分だけが3乗された値になるので、結局[123]を[231]にかえてもL3(1)^3の値は変わらないということがわかります。原始根がここで役に立つというか。同様にω^2でくくってあげれば、[312]とかえていいこともわかります。

 L3(2)についても同様のことがいえて、なおかつ、L3(1)とはα1とα2が入れかわっているので、L3(2)の場合も、(単位元が入っていないので部分群にはならないのだけれど)[213]をもとにした巡回群のような形になることがわかります。

 同じことを4次方程式のラグランジュ・リゾルベントでも考えられるので、L4(1)^2は[1234][2341][3412][4123]のどれでも同じ値をとるということがいえます。さらに、

  L4(1)=iα1−α2−iα3+α4
  L4(3)=−iα1−α2+iα3+α4
     =iα3−α2−iα1+α4

から、L4(3)はL4(1)で1と3を入れかえた形になっているので、[3214][2143][1432][4321]のどれでもOKということがわかります。

 だから、和をとって L4(1)^4+L4(3)^4 にすると、[1234][2341][3412][4123]にとってはこのままの式であり、[3214][2143][1432][4321]にとっては、L4(3)^4+L4(1)^4 になると思えば、結局、L4(1)^4 と L4(3)^4 の和は、これら8つの置換で不変となると考えてもいいのではなかろうか…というところまでなんとかたどりつきました。

 ところが、この元の集合と『数学ガール/ガロア理論』でユーリちゃんが描いてくれたケイリーグラフ(p.346)をつきあわせてみると、L4(1)^4、L4(3)^4 それぞれのグループではまとまっておらず、2つずつ飛び地になっているのです。そして2つをあわせると、ある4つのグループと、別の4つのグループがひとつにまとまるのです(本当はこれら4つが縦にならんでいてくれたらすっきりするのだけれど、そうはなっていないようで…)。

 飛び地になるのはひとまずOKにするとしても、同じように残りの16個の元を8個ずつにまとめるためには、いったいどういう式を作ればいいのか、それを思いつかないのです。いや、先の参考ページに式はのっているのから、それにあわせればいいんだろうけれど、ラグランジュ・リゾルベントを使ってどうつくったらいいかわからないというか。もしかして、一般式からはなれてもいいのかしらん?

 3次のときには ω^4=ωとなることから、α1とα2を入れかえられましたが、さて4次の場合はどうしたものか。L4(2)の使い方もわからないし。

 そういえば、もうひとつ別のページも見つけています。根気がすごい!↓
http://blog.livedoor.jp/sh11235/archives/25311677.html

 私もがんばろうっと。

(つづく)
ラグランジュ・リゾルベント | permalink
  

サイト内検索