TETRA'S MATH

数学と数学教育
<< 続き&更新に時間がかかっております。 | main | ピタゴラス数の系列で、行列による操作が何を起こしているのか文字式で確かめる。 >>

ピタゴラスの系列と、プラトンの系列を生成する行列

 亀井喜久男先生の『フェルマー系列整数辺直角三角形及びハンドボールコート作成新方式の提案』を読んでいます。

啓林館 高校数学 教育情報誌 Focus Gold 通信 Vol.6
http://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/ tea/kou/sugaku/focus_gold/pdf/vol006.pdf



 というわけで、整数辺直角三角形の3辺の長さの組のうち、ピタゴラスの系列(直角をはさむ長いほうの辺と斜辺の差が1)とプラトンの系列(直角をはさむ1辺と斜辺の差が2)についても、行列を見つけられないか考えてみます。

 ピタゴラスの系列については、次のような式を考えることになります。
 

 まんなかの行列の逆行列を求めると・・・
 

 これを最初の式の右からかけると・・・
 

 プラトンの系列についても同様に考えていきます。
 

 まんなかの行列の逆行列を求めると・・・
 

 これを1つ上の式の右からかけると・・・
 

 いずれも行列のなかの数値は1、2、3だけで、シンプルな形をしています。なんだかフェルマーの系列の行列と雰囲気が同じだぞ。

 で。

 フェルマーの系列で求めた行列の1行目と2行目を入れかえてみると・・・
 

 な〜んと! 数値の並びはまったく同じで、符号だけがちがうという状況になってしまうのです。つまり、絶対値だけに注目すると、対角成分が1と1と3で、あとは2という数の並びをしている。なんでこんなことが起こるんだ!?

 しかも、フェルマーの系列で1行めと2行めを入れかえちゃったから、縦ベクトル(4,3,5)から始めなくちゃいけないかというと、そんなことはなくて、(3,4,5)から(21,20,29)を作ってくれるし、(21,20,29)から(119,120,169)を作ってくれるのです。うーん、すごい。

 こういう事態になると、亀井先生の授業記録からははずれますが、3列めだけが負の数である行列も考えたくなるというもの。試しにやってみたら、こちらは(3,4,5)から(1,0,−1)が出ちゃいました。直角三角形にはならないけど、一応 a^2+b^2=c^2 はたもたれていますね。そのあとは(3,4,5)にもどるので、これを繰り返すわけですね。

 うーん、それにしても不思議だ。

(つづく)
亀井喜久男先生の実践 | permalink
  

サイト内検索