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数学と数学教育
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比例の対応表についてさらにつっこんで考える

 引き続き、秒速8mのエレベーターを題材にして、比例の対応表について考えていきます。

 いま、エレベーターが上昇しはじめてからの時間と、エレベーターの高さが比例関係にあることがわかっていて、下の表の黄色の数値がわからない&知りたいとします。



 その場合、黄色に対応する水色の部分もわかっているはずです。↓



というか話は逆で、この人はそもそも、6秒後のエレベーターの高さが知りたいのだと思います。そして、黄色の数値を求めるためには、どれか1つ、表の中で上下に並んだ数値の組み合わせが必要となります。下のピンクのように、3秒と24mでもいいし、8秒と64mでもいいし、1秒と8mでもいいわけで。



 たとえば3秒と24mという数値の組がわかっているとすると、だいたいは次の2つの方法のどちらかで黄色の数値を求めることになろうかと思います(三数法は除外)。



 帰一法のほうは、24÷3=8、8×6=48という流れです。もし小5の段階でこのような作業をすることがあるとしたら、倍比例で解くか、地道にたし算で求めていくことになるのでしょう。もちろん、帰一法を使ってもいいわけですが。

 ほんでもって、帰一法の場合、必ず「1○あたり」の数値にもどることになり、そのときに出てくる「1○あたり」、上記の例では「1秒あたり8m」の数値を使って、いろいろな場合について考えていくことができます。時間がわかれば、「8m/秒×時間=高さ」で高さが求まるし、高さがわかれば「高さ÷8m/秒=時間」で時間が求まるというわけです。

 こんなことができるのも、どの時間と高さの組み合わせについても、「高さ÷時間=8m/秒」がなりたっていればこそ。

 

 また、2秒後から5秒後までの3秒間で、16mから40mまで24m上昇しており、このときにも24÷3=8(m/秒)は成り立っています。なので、このエレベーターの動きを時間と高さという2量の関係でとらえた場合、「8m/秒」という数値が、この動きの“質”を表していると考えてもいいように思います。

 そして、対応表でたてにならんだ2つの数値の組は、瞬間、瞬間のできごとをとらえた数値の組み合わせと言うことができます。実際には、1と2の間にも、6と7の間にも、秒数はたくさん……というか無数にあるのですが、どの瞬間をとらえても、「8m/秒」という“動きの質”はたもたれています。

 つまり、「時間が2倍、3倍、……になると、それにともなって高さも2倍、3倍、……になる」ということは、このエレベーターの動きのタイプ(正比例)を表しているわけですが、具体的には「8m/秒」というある種の量が、この動きの質を表していると言ってもいいのではないかという気がしてきます。

(つづく)

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