TETRA'S MATH

数学と数学教育
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「第3のエコカー」“リッター30km”で関数的比例を考える。

 「小数のかけ算と、ブラックボックスと、圏論」というエントリを書き始めようとしていましたが、やはりまだ下準備というか頭を整理するための段階が必要だと感じたので、比例についてもう少し考えてからにすることにしました。

 ほんでもって、きょうは「第3のエコカー」に注目してみます。 ブルース・ウィリスが出ているダイハツの「ミラ イース」のCMは、「ふ〜ん」くらいの感じで見ていましたが、
 「休日に古民家の再生を手伝うの巻」
(→http://www.daihatsu.co.jp/cm/3rd-ecocar/index_04.htm
は印象に残った私。古民家の再生がテーマだったからではなく、CM中に「これあれだろ、外国の俳優でCMやってる・・・」という会話があったからです。是非次のCMでは「これあれでしょ、“外国の俳優でCMやっている・・・”っておじさんが車の中で瑛太に話しかけるCMの会社のやつ・・・」という台詞のあるCM流してほしいな!(長いけど)

 さて、それはそうとして「第3のエコカー」です。そもそも何がどう「第3」なんでしょうか。調べてみたところ、第1がハイブリッドカー、第2が電気自動車で、その次に市場に投入されたとういことで第3のようです。簡単に言えば、ハイブリッドカーはガソリンと電気を動力源とし、電気自動車は電気のみを動力源とし、第3のエコカーはガソリンのみを動力源とするけれども低燃費を果たした、ということなのだろうと私は理解しています。

 燃費リッター30km、つまり30km/L、すなわち1Lで30km走るということが、どれだけすごいことなのか、自動車を持っていない私には想像がつきませんが、1995年くらいに平均で12.5kmくらいだったらしく、2005年で15.5kmくらいらしいので(→http://www.env.go.jp/council/06earth/y060-47/mat03-2.pdf)、確かにすごいことかもしれません(「燃費」の「平均」の意味についてはいずれ考えることにしよう)。ガソリン価格が143円/Lのとき、143円で30km走るのですね。

 ほんでもって、いま考えたいのは、「関数的比例」のことです。私がなかなか理解できなかった、比例の分類のうちの「量的比例」ではないほう。>内包量の二重構造から思い出した、関数教育の現代化のこと数教協がいうところの「量的比例」と「関数的比例」

 で、たぶんこういうことかなぁ・・・といまは考えています。

 第3のエコカーのリッター30kmというのは、ガソリン1Lで30km走る性能ということですが、私が1L入りのガソリンタンクを抱きかかえていても30km移動することはできません(笑)。また、ガソリンタンクがひとりでに移動することもありません。自動車がないことには。そして、自動車にガソリンを入れただけでも30km移動することはできません。自動車を動かさないと。

 というわけで、自動車が動く仕組みについてちょっとお勉強↓
http://www.erca.go.jp/taiki/siryou/pdf/W_B_002.pdf

 まずは、シリンダというものの中で、ガソリンを燃やすのですね。その爆発をピストンの往復運動の動力とする。そして、ピストンの往復運動はコンロッド、クランクシャフトなるものによって回転運動に変えられ、この回転運動がトランスミッションなるものの働きで回転速度・回転力が変換されて駆動輪に伝えられる。つまりおおまかには、爆発→往復運動→回転運動で自動車は走るようです。1Lのガソリンを燃やすことで、その爆発力がある量(回数)の往復運動に変わり、それがまた回転運動の量(回数)に変わり、タイヤが回転すればそれだけ車は走るので、最終的にはそれが距離に変わり、30km進むことになるわけですね。

 「ミラ イース」(の標準?)のタイヤの外径は557mmということで、56cmと考えると外周は約176cm=1.76mなので、30km=30000m走るには17045回転くらいしなければならないということになり、30Lの爆発が17045回転を生み出すと考えていいのでしょうか。って、ものすごく単純に考えればの話ですが。

 ほんでもって、「1L → 30km」が実現するわけですが、そもそもガソリンと道路があっても、リッター30kmという走行能率は存在しません。ガソリンを燃料として自動車を走らせることではじめて存在する数値です。そして、ガソリンの量から距離まで間にいろいろあれこれ変換があったとしても、自動車の燃費としては、ガソリンの量と距離の関係の話になります。したがって、「30km/L」という量、すなわちガソリン1Lあたりに走る道のりという「燃費」を1つの量として認めれば、これを指標をもとにあれこれ語ることができるようになります。

 針金の長さと重さのように、1つの物体の2つの側面としての量のみならず、2つの量の(途中のアレコレをはしょった)関係というのもあり、この「関係」も、「内包量(たとえば燃費)」という1つの量で示せる・・・というのが、銀林先生いうところの「関数的比例」と「内包量」の関係なのかなぁ、といまは理解しています。
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