TETRA'S MATH

数学と数学教育
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ブラウアーの「選列」(3)/コイントスと連続性

 近藤和敬『構造と生成1 カヴァイエス研究』の第2章を読んでいる途中ですが、web上で見られる他の論文を参照しながら、ブラウアーの「選列」について考えています。

 それにしても、ブラウアーの「選列」を考えるようになって、「あれ、これ、何かに似ている・・・」とか、「どこかで触れたことがある」という感覚を味わうことしばしば。値域が{0,1}の関数と言われると特性関数のこと思い出すし、郡司ペギオ‐幸夫『時間の正体』で出てきたマルコポーロさんのことも思い出します。あと、きのう書いた「制限の規則」では、ハッセ図の一部を抜き出す作業のようにも思えてきます。抜き出す(=一部を取り出す)のだけど「・・・(←ずっと続きますのマーク)」を消せないというか。検索中に層とかトポスという言葉もみかけますが、何がどうつながるのかさっぱり見当がつきません。いつかどこかでつながるんでしょうか、どうなんでしょうか。

 さて、きょうは、いったんspreadをはなれて(もどってこれるかどうかは不明)、ブラウアーの「自由選列」に関する論文3つでリンクした3つめの論文、林晋「「数理哲学」としての種の論理」を読んでみます。このなかにある説明がとてもわかりやすいのです。服部さんや金子さんとまったく別の話をしているの??と思うくらい。

 というわけで、いつものように我流でレポート。

 まず、コインを1枚用意して、表に「右」、裏に「左」と書いておきます。それから、0から1までの区間の数直線を用意します(林さんは数直線という言葉は書いていませんが、ひとまずそう考えることにします)。そして、0から1/2までの区間を「左」、1/2から1までの区間を「右」とします。

 これから、コイントスによって、0から1までの間にある実数を選ぶことを考えます(という言い方は不正確かもしれませんが、とりあえずそういうことにします)。まず、コインを1回なげて、右が出たら右、左が出たら左を選択します。たとえば「左」が出たとすると、0から1/2までの区間が選ばれるので、今度はこれを半分に分けて、0から1/4までを「左」、1/4から1/2までを「右」として、またコインを投げ、そして出たほうを選択していきます。

 この方法で選択を繰り返していくと、たとえば「左→右→右→左→右」と出た場合、下図の赤い部分が選択されることになります。
   

 コインをどんどん投げて、どんどん選択していくと、もっともっと区間の幅はせまくなり、コイントスによって選ばれようとしている実数の幅はせまくなっていきます。せまくなっていくけれど、それぞれの段階において、その幅のどこにいるかは決まっておらず、たとえば1回めの選択の段階では、0から1/2までの間にあるすべての実数が、これから選ぼうとしている実数の条件を満たしている、ということになります。どうやらこのあたりが、「連続性」と関わってくるらしいのです(注:ものすごく乱暴な説明のしかたになっていると思います、はい)。

 で、林さんの説明がわかりやすいのはいいのですが、これがどうspreadと結びつくのか、服部さんや金子さんの論文とどう関わってくるのか、疑問符とびまくり状態。

 そしてはたと気づけば。近藤さんが『カヴァイエス研究』(p.32)の中で、記号Cを使った数式を書いていたような記憶が・・・

 (確認中)

 あら、これって、組み合わせのCじゃなかった。有限2進分数だって。

 おお、上記の話となんか近くないかい?

(つづく)
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