TETRA'S MATH

数学と数学教育
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娘はきく。「三角形って、いつからあるの?」

 子育てブログ改め子育ちブログ「こどものちかく」の更新がすっかり途絶えているのは、最近、娘から「それ、面白くないから書かないで」とダメ出しが出るからです。「覆水Ctrl+Z」とか、「日常会話で応用する概数」とか、いろいろ面白い話があるのに……ぶつぶつ。なのでこっちに書いちゃうもんね。

 娘が「2けたでわるわり算」と絶縁したことはあちらに書きましたが(その後、先生から教えていただいて、すこぉしわかってきたですが、あいかわらず苦手)、どうにもジャンルによって好き嫌いがあるようです。とにかく、計算問題は嫌い。それから、「計算のきまり」(いわゆる交換・結合・分配法則)も嫌いなようです。宿題のドリルで、式変形で□に入れる問題(12+27=□+12といったようなもの)をやるのですが、意味がわからないらしく、なぜ最後まで計算しちゃいけないのかもわからなくて、腹立たしいもよう。娘といっしょに算数の問題をやっていると、問題を出す側の都合、教える側の都合を感じること、しばしば。うちの娘が特に細かいところにこだわるというのもありますが、問題文の言葉、問われ方1つに疑問を抱くこともあるようです。

 一方、折れ線グラフは好きで、あと、概数もまんざらではないみたい。切り上げ、切り捨ての概念は気に入ったらしい。ただし、概算は好きじゃないかも。面積もまあまあ大丈夫かな。苦手かなぁと思っていた単位の換算(小数を使っての表記)も、丁寧に教えればだいじょうぶみたいです。

 ほんでもって、先日、学校の授業とは違うことをやってみようというわけで、三角形を紙で切り出して、角を3つにちぎってあわせると一直線になることをやってみせたら、まあ喜ぶこと。「どうして?どうして?」ときかれて、どうしようかなぁと思いつつ、とりあえず平行線をひく証明もどきを伝えてみましたが、たぶん納得していないと思います。納得できるわけないよね。ついでに四角形の内角の和もやってみました。

 そして娘はきくのです。「三角形って、いつからあるの?」と。その質問は予想していなかったなぁ。そうくるのか。私がその問いに喜んだのは言うまでもありません、はい。

 そのときには特に話をふくらませなかったのですが、数日後、お風呂に入っているときに、「ねえ、三角形はいつからあるの?という話、面白いから、TETRA’S MATHで書くよ」と宣言したあと、「いつからあると思う?」ときいてみました。以下、正確には再現できないので、おおまかな流れの雰囲気だけ。

私「○○ちゃんは、いつからあると思う?」
娘「……ローマ時代ってある? じゃあ、ローマ時代。それか、『学問のすすめ』。」
私「『学問のすすめ』!?」
娘「『学問のすすめ』に、三角形登場!とか書いてあったりして」
私「『学問のすすめ』って知ってるんだ」
娘「芥川龍之介だっけ?」
私「違うよ、福沢諭吉。なんでそこで芥川龍之介が出てくるの?」
娘「なんか似てるんだよねぇ。福沢諭吉のイメージって、お茶みたいっていうか」
私「お茶???」
娘「湯飲み茶わん。顔が四角くて。」
私「見たことあるの?」
娘「お札の人でしょ。で、芥川のアクがそんな感じなんだよね」
私「……アクタ?」
娘「そう、こんな字でしょ(→芥)。この形が似てるっていうか。」

(中略)

私「ママは、ピラミッドの時代にはもう三角形ってあったような気がするんだよねぇ」
娘「あ、そうか」

 で、このあと、結城浩『数学ガール』のユーリとミルカさんという名前はどこからきたのだろう?という娘の質問があり、

私「テトラちゃんはわかるの?」
娘「だって、ママの好きなあれでしょ?」

 ほんでもって、正四面体と四角錐の違いを湯船で熱く語ることになる母。テトラは転がすことができない(転がしても見た目が変わらない)ということを伝えるために、おふろのタイルで正三角形と正方形の違いを説明。円にいたってはえらいことになる、というあたりで本日の「とりとめなく流転していく親子の会話」は終了しました。

 ニュアンス伝わりますでしょうか。うーん、書き出してみるとそんなに面白くないから残念。こりゃダメ出し出てもしかたないな。実のある会話ができたかどうかはわかりませんが、宿題でお互い不機嫌になったり大ゲンカになったりするときより楽しいことは確かです、はい。
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