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量子力学/バルマーとリュードベリの目のつけどころ

 電磁波には、可視光線、ガンマ線、X線、紫外線、赤外線、電波などがあるそうです。このうち人間の目で感じられる電磁波が可視光線であり、380〜750nmの光のなかに私たちはいろいろな色を見出しているということなのでしょう。なお、nm(ナノメートル)=10億分の1メートル(10^−9メートル)です。

 電磁波と光ついては、次のページがわかりやすくまとめてあります。(Illustrator講座のサイトにこれだけ詳しく書いてあることにびっくり)

 adobe Illustrator イライラ・ストレス解消委員会
 
光とカラー

 かつて、バルマーの公式というものに驚いたことがありました。バルマーは水素原子から発せられる4つの可視光線(赤、青、藍、紫)の振動数を1つの公式で表すということをやってのけました。

 あのころ、「スペクトル」の意味さえわからなかった私ですが、ようやくあの細長い長方形に粗いバーコードのように縦線が入っている図の意味がわかってきました。つまり、何かから発せられる光のなかにどんな波長の光が含まれているかを、分解して波長ごとに線で表したものなのですね・・・と、いろいろなページで何度も説明してもらっているのですが、わからないときにはわからないものであり。

 水素原子のスペクトルについては、こちらのサイト内にきれいな画像があります。↓

 元大学教員の web site水素原子のスペクトル

 この画像だと、赤、水色、紫、藍色と言いたくなりますね。およその波長は左から、656nm(赤)、486nm(青)、434nm(藍)、410nm(紫)とのこと。こんなふうに分解してやると、水素原子から発せられる光の中に、この4つの波長の光が含まれているということがわかる・・・というわけか。
 
 波長というのは波の長さ、波が上にいって下にいってまたもどってくるまでの1サイクルの距離のことであり、その波の状態(種類・特徴)を表すひとつの指標になるのだと思います。また、上にいって下にいってまたもどってくる1サイクルの動きが単位時間内に何回繰り返されるかというのが振動数(周波数)であり、その単位がおなじみのHz(ヘルツ)ということなのでしょう。さらにいえば、その波の高さ=振幅が指標となることもあるのだと思います。

 分解した光を「波長」によって分けて示したいのであれば、長方形の横軸に波長をとったスペクトルができるのだろうし、「振動数」によって分けて示したいのであれば、長方形の横軸に振動数をとったスペクトルができるということなのでしょう。

 バルマーは水素原子から出る光のスペクトルの規則性を見つけたのですが、バルマーの公式に出会ったリュードベリは、水素原子だけではなく、他の原子についても同様の公式が成立することを見出し、そこにあらわれる定数が原子の種類に関係なく普遍となることを発見しました(リュードベリ定数)。

 ニールス・ボーア論文集2『量子力学の誕生』によると、
 この分野でリュードベリが大きな成果を挙げるにあたっては,スペクトル線の直接に測定される波長のあいだの関係ではなく,その逆数,つまり現在では波数として知られている単位長さあたりの波の数のあいだの関係を始めから追究したことは,幸運な直感でした。
とのこと。なお、逆数に目をつけたのには、それなりの理由があったようです。

 バルマーが波長をもとにしてどんなふうに公式を導き出したかについては、次のページのいちばん下にプロセスが示してあり、大変面白いです。小数で表された波長の比率を分数で表し、そこから共通して成り立つ式を見つけたようです。

 FNの高校物理ボーアの水素原子モデル(1913年)
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