TETRA'S MATH

数学と数学教育
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アクリル毛糸1玉に関わる量で圏はつくれるかな?

 先日、アクリルたわし用の毛糸を買いました。いつもは百円均一ショップで買うのですが、今回は別のお店で1玉220円で購入しました。45gで67m。この毛糸を使って私は直径約10cmの円形のたわしを編みます(使うかぎ針は、毛糸の太さに対して少し小さめのもの)。面積に換算すると約78.5^2、重さは約13gです。1玉から約3.5個分のアクリルたわしが作れる計算になるので、1玉で275^2分くらい編めることになります。

 というように、アクリル毛糸1玉に関する量はいろいろとあるわけですが、その中から「220円」「45g」「67m」「275^2」という外延量を取り出して、これらを対象とする圏はつくれないか考えてみることにしました。射は、これらの量を分母、分子にもつ「分数」です。そして、分母を始域、分子を終域にします。とりあえず、射として次の5つを考えてみます。

 それぞれの分数を小数第2位までの概数で表して単位を添えると、次のようになります。



 これらの値が何を表しているかというと、,1円あたりの重さ、△1gあたりの長さ、は毛糸1mで編めるたわしの面積、い呂燭錣1cm^2を編むのにかかる毛糸の値段、イ呂燭錣1cm^2を編むのに必要な毛糸の重さを表しています。つまり、射はすべて外延量÷外延量で得られる内包量ということになります。ちなみにそれぞれの矢印をひっくり返すと、それぞれの逆の内包量ができます。また、図には示していませんが、「220円」と「67m」を結ぶ→と←も考えることができます。

 では、射の合成はどうなるかというと、「かけ算」で与えることができそうです。たとえば、い鉢,寮僂蓮↓イ飽戝廚靴泙后1cm^2分のたわしを編むのに0.8円必要で、1円当たりの毛糸の重さは0.2gなので、0.8円では0.8×0.2=0.16(g)---0.2×0.8と書くべきか!?---となり、1^2分のたわしを編むのに0.16gの毛糸が必要だということと一致します。



 乗法に結合法則が成り立つことを考えると、かけあわせる順番は関係なさそうです。これで圏の合成の条件も満たしました。

 で、恒等射が難しいのですが、とりあえず1つの量を分母と分子とする分数を考えると「1」という数とみなせ、これが実質的に何を意味するのかは自分でもさっぱりわからないけれど、とりあえずかけ算においては他に影響を与えないので、恒等射の条件は満たしそうです。

 というわけで一応、圏の定義は満たしていると思うのですが、これを圏といっていいでしょうか。

 なお、ある量を分母としてある量を分子とする分数は1つしか作れないので、この圏は(もし圏なのであれば)「やせた圏」ということになりそうです。
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