2つの外延量の関係を考えることと、「加法性」
おとといの夕方のTVニュースで、温室効果ガス排出量取り引きについて総量規制と原単位方式の話が取り上げられていました。原単位方式の問題点を簡単なアニメーションで説明していたのですが、生産量が増えるとそれにともなってCO2排出量も増えていく様子が個人的にタイムリーで、きのうasahi.comのニュースを栞がわりにリンクしたしだいです。何しろ「生産量“あたりの”排出量」です。まさに排出率という内包量の話でしょうし、生産量がふえたら温室効果ガス総量もふえるじゃないか、というのは外延量と外延量の話でしょう。
さて、ようやく銀林浩『量の世界・構造主義的分析』(むぎ書房)の第4章に入っていきます。
さて、ようやく銀林浩『量の世界・構造主義的分析』(むぎ書房)の第4章に入っていきます。
ここではまず、ガソリンを燃料にして走る自動車を例にとって、正比例関係の説明がなされています。1台の(正常な)自動車は、ガソリンの量xリットルを長さykmに変える働きをする1つのブラックボックスとみなせるという話です。
ガソリンが距離に変わるとき、実際には、たとえば「ガソリンが気化して…点火して…ピストン内の圧力を変えて…ピストンの上下運動になって…軸の回転になって…車輪の回転に伝達されて…その車輪の周長の合計が結局走行距離になる」といったような複雑な中間過程がありますが、それらを捨象して入力と出力の関係だけに着目するのがブラックボックスの考えです。もともとガソリンの量と長さとは無関係に存在する量だけれども、それが自動車を走らせるという人間の行為により結びつけられたことになります。
さて、ガソリンの量も長さも、外延量(その量の背景にある物体を合併したとき加法が結果するような量)です。したがって、自動車は、1つの外延量を別の外延量に変換する関数だということになります。実際、人はガソリンを手離して距離を手に入れるために自動車を運転するのでしょう。なお、このことは、正常な、あるいは理想的な自動車についていえることで、同じ量のガソリンを消費しても、ときと場合によって走行距離にふらつきのあるような自動車についてはいえません(とさらっと書きましたが、ここはいずれゆっくり考えたいところであり)。
で、外延量の特色はその加法性にあるのだから、2つの外延量を対応させる関数の中では、この加法性を保存するようなものが、特に重要になってきます。つまり、fが
f(x+x´)=f(x)+f(x´)
をみたすような場合です(ああ、やっと線形性の意味がわかってきたぞ…線形性の意味だけだけど)。
ガソリンが距離に変わるとき、実際には、たとえば「ガソリンが気化して…点火して…ピストン内の圧力を変えて…ピストンの上下運動になって…軸の回転になって…車輪の回転に伝達されて…その車輪の周長の合計が結局走行距離になる」といったような複雑な中間過程がありますが、それらを捨象して入力と出力の関係だけに着目するのがブラックボックスの考えです。もともとガソリンの量と長さとは無関係に存在する量だけれども、それが自動車を走らせるという人間の行為により結びつけられたことになります。
さて、ガソリンの量も長さも、外延量(その量の背景にある物体を合併したとき加法が結果するような量)です。したがって、自動車は、1つの外延量を別の外延量に変換する関数だということになります。実際、人はガソリンを手離して距離を手に入れるために自動車を運転するのでしょう。なお、このことは、正常な、あるいは理想的な自動車についていえることで、同じ量のガソリンを消費しても、ときと場合によって走行距離にふらつきのあるような自動車についてはいえません(とさらっと書きましたが、ここはいずれゆっくり考えたいところであり)。
で、外延量の特色はその加法性にあるのだから、2つの外延量を対応させる関数の中では、この加法性を保存するようなものが、特に重要になってきます。つまり、fが
f(x+x´)=f(x)+f(x´)
をみたすような場合です(ああ、やっと線形性の意味がわかってきたぞ…線形性の意味だけだけど)。
このような関数は,xにyを対応させ,x´にy´を対応させるとすると,x+x´にはy+y´を対応させる。加法+が原因や結果の重なることと解釈すると,これは原因に対する結果の加法性を表わしている。いいかえると,2つの結果の相互独立性を意味しているともみられる。工学の分野では,このような条件を重畳原理(principle of superposition)とよんでいる。この原理が成り立つときは,原因をなるべく単純なものに分解し,それらに対する結果を求めて,それを合成すればすべての結果が得られるわけで,まことにつごうがよい。(p138〜139)
関数fが,この加法保存性
f(x+x´)=f(x)+f(x´) ……(1)
をみたすとき,正比例関数とよぶのである。