TETRA'S MATH

数学と数学教育
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関手とはなんだ?

 檜山さんの「はじめての圏論シリーズ」>第8歩:順序集合の埋め込み表現を読み込もうとしていましたが、いまはちょっと無理そうなので、予定変更して、さわりだけでもいいから「関手」と「自然変換」を見ておくことにしました。

 それがなんであるかはさっぱりわからなくても、さすがにこの2つの言葉はよく見かけるわけであり、おそらくこれを知らないと圏論を勉強し始めたことにもならないのであろうと察しはつくのですが、そして定義も読んでみるのですが、そしておおよその意味もわかる(関手だけ)のですが、具体的にそれがどういうことなのかがさっぱりわからないのです。

 ともかくも、定義をながめてみます。まずは、『圏論による論理学−高階論理とトポス』(清水義夫)から。なお、圏を表す太字のアルファベットは本の中では白抜き文字になっています。また、矢を射に変えてあります。さらに、たぶん別の言葉で言い換えてくれているのであろう「i.e.」の部分を省略しました。
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 を各々圏とする.そのうえでが下記の(1)〜(3)をみたすとき,からへの「関手」(functor)と呼ばれ,記号で表わされる.

(1) は,各々に属する対象間の写像となっている.
(2) は,に属する射たちの集まり)(ただし∈ob())からに属する射たちの集まり),))への写像となっている.
(3) (id)=idF((ただし∈ob()),および(gf)=(g)(f)(ただしf,gは各々の射であり,しかもgfがで定義されているものとする.)
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 次に、『集合と数学』(銀林浩/1971)から。この本では、最終章の第5章で圏が扱われており、章タイトルは「集合圏」になっています。40数ページの圏の話の中で、関手はまず3ページ目に出てきます。そして、§2で詳しく取り上げられています。3ページ目の大まかな説明は、こんな感じです。

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 集合論では,数学的対象を個々のものに分割して,その間の機能的関係を写像によってとらえたが,それと同じように,圏論においては,対象は構造をもった集合で,その対象をできる限り多くの他の対象と関係づけることによってその対象の個性を確認する.その関係づけが,関手といわれるもので,

   

という図式が成り立つ。
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 まさかこの関手が、小学校1年生の数指導のタイルと関わる話になろうとは。
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