TETRA'S MATH

数学と数学教育
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「アミダの圏」でさらに圏に慣れる

 だんだん面白くなってきたので、もうひとつ檜山正幸さんの「アミダの圏」をみてみることにします。いわゆるアミダくじの圏で、これまでと違って図形的な楽しさがあります。なお、檜山さんとはほんの少し違う書き方で書かせていただきます。

 アミダくじは、縦棒と横棒でつくられており、横棒の位置関係によってくじの結果が決まります。横棒の位置関係(順序関係)が同じであれば、その間隔が変化してもくじの結果に変化はないので、同じアミダくじとみなすことができます。

 そこで、形が同じであるアミダくじを数値によって表現することを考えます。まず、下図のように縦棒と縦棒の間に左から順に ↓◆↓、…と番号をつけ、横棒をこの番号で表すことにして、上から順に[, き◆き, き]というふうに数字を並べます。なお、同じ高さに横棒がないアミダくじだけを考えます。そして、くじをするときの入口の数と出口の数を[ ]の前後に示します。縦棒が4本ならば4[, き◆き, き]4という具合に。入口の数と出口の数は必ず同じなので、檜山さんのように縦棒の数として[ ]の後に1つ示せばいいのかもしれませんが、私は前後につけてみることにしました。この表記の仕方でアミだくじを表現すると、形が同じになるアミダくじがひととおりに表せます。(>「アミダの圏」についての訂正



 つまり、アミダくじには入口の数、出口の数という2つの自然数がともなっているので、アミダくじを「射」、入口の数を「始域」、出口の数を「終域」とみなすことができます。これまでと違って始域と終域が必ず一致します。「対象」は自然数です。
 そして、縦棒の数が同じであれば、2つのアミダくじを連結させて新しいアミダくじを作ることができるので、これを合成とみなすことができます。結合法則も成り立ちます。


(あらま、合成を表す丸が四角に見えちゃうな)

 なんて楽しいんだ〜

 では恒等射はどうなるんだろう?と考えてみると、いまは始域も終域も同じなのだから、対象「3」に対する恒等射は縦棒3本のアミダくじになり、さらに他に影響を与えないということから、横棒がないものを考えればよさそうです。3[ ]3と表せばいいかな。



 なるほど、「アミダの圏」は確かに圏になるようです。

(つづく)
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