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高橋誠『和算で数に強くなる!』(ちくま新書)

 もう何年にもわたって、いつもいつも知的な刺激を与えていただいているメタメタさんこと高橋誠さんの新しい本が出ました! 気がつけば初の単著なのですね。

            

 メタメタさんが和算にこだわっておられることはもちろん知っていて、植木算やニュートン算、紀元前と紀元後のハザマのことや、分離量・連続量、基数・序数、数直線の原点の0にこだわっておられることもよく知っていたけれど、そのこだわりの源泉・動機がどこからくるのかについてはずっとわからずにいたのです。わからずにいたというより、首を傾げていた、と言ってもいいのかもしれない。メタメタさんをここまで根気強くさせているのはいったいなんなのだろう? メタメタさんがこだわっている事柄には、どこにそんな面白さがあるのだろう? というふうに。

 しかし最近、戦後の算数・数学教育をとりまく社会状況をのぞいてみて、算数・数学教育を考えたいのなら、もう少し遡って、和算から洋算へのシフトのことを考えなければ何も見えてこないのだ……と自覚した瞬間、メタメタさんが何にこだわっておられるのかを少し感じ取れた気がしました。(あたっているかどうかはわかりません)

 というわけで、私としてはかなりタイムリーにこの本を手にできたと思います。ちなみに『和算で数に強くなる!』というタイトルは中身とあまりリンクしていないように感じられ、むしろ帯にある「江戸から現代へ算術四〇〇年の旅」のほうが、イメージに近いです。

 文献に出てくる問題を1つ1つたどりながら、mixiでの議論で得られた成果もうまく取り入れて、丁寧に丁寧に四〇〇年が考察してあります。丁寧でありながら、ひょっとすると大胆なことが書いてある本なのかもしれません。

 刊行されたばかりの本なので、普段であればネタバレに注意するところですが、今回はあまり気にせず感想を書く予定ですので、まっさらな気持ちで本を手にしたい方は、まず、本を読んでくださいませ!

(つづく)

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