TETRA'S MATH

数学と数学教育

アンモニアとアンモニウムイオン

 金魚は、アンモニアを鰓から出しているのだそうです。尿や糞ではなかったのね。で、アンモニアがなぜ金魚にとって毒なのか、その毒を取り除くにはどうすればいいのかについて調べているのですが、これがなかなか奥が深い話です。

 たとえば、Aquaristな招き猫化学知識4(アンモニアの測定試薬とは)では、アンモニアNH3とアンモニウムイオンNH4との違いが書かれてあり、水槽の液性を中性か弱酸性に保っておくことの意味にも触れられていて、わかりやすいのです。(ちなみにこの話の本質は、試薬によって得られるデータをどう考えるか、というところにあるのだと思います。)

 しかし、最新ディスカス飼育論(?)>アンモニアの影響によると、水槽の水が中性か弱酸性であればアンモニアは無害である、ということにはならないようなのです。

 ううむ。

 アンモニアとアンモニウムイオンといえば、クエン酸のキレート作用について調べていたときに、「配位」という言葉が出てきて、配位とはなんぞや?ということで配位結合にいきつき、その例として出てきました。化学と独り言配位結合がわかりやすいです。

 で、ともかくもわが家の水槽にどれくらいのアンモニアやアンモニウムイオンがあるか測ってみたいけれど、GOOD AQUA基礎知識を仕入れようによると、むしろ測るならばアンモニアがバクテリアに分解されて発生する亜硝酸塩を測ったほうがいいらしいのです。

 しっかし、アクアリストの皆様の情熱ってなんか独特というか、スゴイです(^^;。まあ、他のペットや他の趣味で調べていけば、どこもそれなりにスゴイのでしょうが。

 みかんとクレレはきょうも元気です。なんだか仕草を見ていると、子猫みたいです。
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金魚のえさ(人工飼料)の成分

 思うに、最初は底砂と水草はナシにして、濾過装置だけにしてみればよかったです。どのくらい浄化されるのかよくわかるので。底砂をえさと間違えて口に含んでは吐き出すみかんとクレレ。底砂いらなかったかもねぇと娘と話しています。一応、バクテリアがすみつくというので敷いてみたのですが。あと、人工水草も、隠れ家や遊び道具になればいいと思っていたけれど、あまり興味がないみたい。やっぱり作り物はだめですか。でも、この様子だと、本物の水草を入れるとあっというまに食べられそうだ。

 とにかく、えさのやりすぎには注意したほうがいいそうです。えさをやりすぎて死なせることはあっても、足りなくて死なせることはほとんどないらしく。残りのえさが水を汚すということもあるし、金魚には胃がないので満腹感というものがなく、有機物ならなんでも口にして際限なく食べるのかもしれません。消化にはそれなりに負担がかかり、消化不良を起こしたりするそうです。飼いはじめや病気のときには絶食したほうがいいくらいなのだそう。満腹感がないなら空腹感もなさそうだけど、だからこそいつでもあるものをあるだけ食べるようにできているのかしらん。最近は水槽をのぞきこむとこちらにやってくるようになったクレレとみかん、「えさくれーえさくれー、たりねーぞー、えさくれー」と言われている気がして、もし「食べさせすぎ注意」のことを知らなかったら、ついつい、あげてしまいそうです。

 ところで金魚のえさ(人工飼料)ですが、最初は浮上性のものを買ったのだけれど、あまり食べなかったので(うちに来たばかりで緊張していたのか、見つけられなかったのか)、別のお店で沈降性のものを買ってみました。で、しばらくは沈降性のものをあげていたけれど、底砂を入れてからは底砂にえさが紛れ込んで見つけにくそうなので、浮上性のものをあたえてみたら、よく食べました。でも、まだ小さいからか、1〜2粒が精一杯のようです。あまり粒が大きいものは口に入りきらず、吸い付くけど飲み込むところまでいきません。小さい物でもしばらくもぐもぐやって、場合によっては吐き出します。のどにつまったりしないのだろうか?

 浮上性のえさほうは金魚の色をよくする「色揚げ」というもののだそうで(特に希望はなかったのだけれど、近所のスーパーでこれしか売っていなかったので)、「アスタキサンチンを多く含むエビミールを強化し、さらにカロチノイドを配合」だそう。アスタキサンチンというのは色素物質で、甲殻類やマダイの体表やサケの筋肉の赤色部分に含まれていえるそうです。βカロチンと構造が似ているらしいです。検索したら栄養補助食品がひっかかってくるんだけど、一体どんな効果があるんだろう? えさの基本成分は小麦粉、フィッシュミール、脱脂大豆、小麦胚芽などで、タラの肝臓も入っているらしいです。これってあれかしらん、肝油? 私は幼稚園でおかえりのときに先生から毎日1個ずつ口の中に入れてもらっていた覚えがあります(時代だー)。ビタミン補給のためなんだろうな。

 沈降性のほうは、小麦粉、脱脂大豆、フィッシュミール、糟糠類、ビタミン、ミネラル、メチオニン。メチオニンってなんだ? で調べてみたら、アミノ酸の一種だそう。

 天然の餌としては、アカムシやイトミミズ、ミジンコなどがあるそうです。生きているアカムシのほか、冷凍アカムシ、乾燥アカムシなども売っているようです。1年くらいたったら考えてみようかな(^^;。

 生きている餌はごちそうなのかな? どうなんだろう? でも、いっときのごちそうという発想であげるのはよくないのかもな。人工飼料なら人工飼料で通したほうがいいのかも。まあ、おいおい、調べていきましょう。というわけで、環境変わりましたがきょうも元気です。>みかん、クレレ
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金魚の飼育/カルキ抜きの仕組み

 置き水から塩素抜き剤へ移行するにあたり、一応の仕組みは知っておきたいと思ったのですが、テトラ コントラコロライン には成分表示がありません。会社のサイトでも示してないようです。企業秘密なのかしらん?

 塩素抜きといえば「ハイポ」が有名なようで、こちらは「チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3」なのだそうです。化学反応式は、こんな感じだそうです。↓

 Na2S2O3 + 4Cl2 + 5H2O
            → 2NaCl + 2H2SO4 + 6HCl
 
 ナチュラルクリーニングのことを調べていたときにも感じたのですが、何か困った物質をどうにかしようと思って別の物質で化学反応を起こしたときに、ゼロや無になるわけではなく、必ず別の何かの物質がうまれるのですね。より害のない物質、扱いやすい物質に変えるということで、完全に“消す”わけではないのだとしみじみ思うことでありました。ハイポの場合も塩素を消すかわりに塩酸や硫酸という名前だけきくとそれだって危なさそうな物質を生じるわけですが、もともとの塩素が微量なので、生じる塩酸や硫酸も微量であり、悪影響はほとんどないそうです。逆にいうと、塩素は微量でも毒なんだなぁ。金魚にも毒だけれど、濾過バクテリアにとって決定的なダメージになるようです。まあ、そのために水道水に塩素を入れているのでしょうが。

 塩素だけではなく、クロラミン(NH2Cl, NHCl2) というものも有毒で、これは塩素と魚の排泄物などが反応してできる物質なのだそうです。テトラ コントラコロラインにも、「カルキ(水素)やクロラミンを速やかに中和し、無害にします」と書いてあります。排泄物と反応するだけあって、「N」が含まれていますね・・・。アンモニアからきたNなんでしょうが、アンモニアって、なんでそんなに毒なんだろうか? 窒素Nは生き物にとって必須の元素らしいのに、なんだか不思議だ。

 みかんとクレレを、濾過装置付の水槽に移しました。いまのところ特に大きな変化はみられません。それにしても、この2匹(特にみかん)は元気なのか緊張しているのかどっちかよくわからないのですが、時々何かに驚いて、飛ぶ勢いで狭い水槽を縦横無尽に泳ぎ、コンコンコンコーンと「きみはビリヤードの玉か?」状態です。コンコン音がするということは身体が水槽の壁に激突しているわけであり、かなり負担だという気がします。大丈夫かなぁ。できるだけ驚かさないようにしよう。

 濾過装置のモーターの音がうるさいかな?と心配していましたが、あまり気になりません。よかったよかった。生き延びてくれよ〜クレレ、みかん

     
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金魚の飼育/濾過装置を購入

 金魚生存1週間を祝って、濾過装置と底砂と人工水草とカルキ抜きの薬を購入しました。きのうネットで注文して、すでに届いています。はやいっ。水槽をテトラジャパンのものにしたので、そのほかもすべてテトラ製品でそろえてみました。まさかこっちのテトラ社のお世話になろうとは! 濾過装置は「オート ワンタッチフィルターAT-20」、カルキ抜きは「コントラコロライン」です。

 一応、置き水で1週間元気に育っているので、このまま一切何もない水槽でシンプルに置き水生活というのも潔くていいような気がしていたのですが、飼っているこっちが何もない水槽では物足りなくなってきて、なんかやりたくなっちゃったんですね〜。どうせなら水草も本物がいいのでしょうが、初心者には難しいと判断して、とりあえず人工水草を入れてみることにしました。

 きょうはこれまで通りの水替えで、置き水用に1つ余計に買っておいた水槽に、底砂、人工水草、濾過装置をセッティングして、動作確認。くみ上げて浄化して上から水が流れ込むので、ぶくぶくは必要ないようです(たぶん)。

 水道水を入れたあと、水量を計算してコントラコロラインを注入しました。小さな水槽なので、1mlも入れなくていいことになります。こんなにちょっとで効果があるかどうか心配。でも、置き水よりは塩素が確実に抜けるそう。信用することにしよう。

 といいつつ、本格的な濾過装置付き水槽生活はあしたからにすることにしました。うまくいくといいな!

   
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金魚にとって何が毒なのか

 毎朝、起きてから水槽をのぞくまで、ドキドキしている毎日です(^^;。とりあえず1週間はクリアしました。おふたりともお元気です。

 砂利も水草もなーんにも入っていない水槽で小さな金魚2匹を飼ってみてびっくりしたのは、あっというまに水が汚れること。えさは市販のえさを1日1回2〜3粒あたえているだけなのに、まあ、よくウンチをすること。細かいホコリのようなごみも漂っています。水替えのときにウンチも少し移ってしまうので、たまたまうちにあったおもちゃがわりの注射器(プラスチック製の本物)でウンチを吸い取ったりしています。

 あれこれ検索してみるにつけ、金魚ってこんなに手をかけないといけないのか・・・とびっくりしてしまうのですが、なるほど水質をたもつにはそれなりの装置が必要らしいということがわかってきました。

 まず、金魚にとって何が毒になるかというと、水道水の塩素のほかに、自分たちの排泄物のアンモニアであるらしいのです。アンモニアを除去するには水を替える方法があるけれど、そうすると環境ががらっとかわってしまって金魚に負担になるので(それに、水を替えても替えてもすぐに水が汚れるのは経験済み)、バクテリアに浄化してもらうのがいいらしいということがわかってきました。

 で、バクテリアはアンモニアと酸素を消費して、亜硝酸を生み出すそうなのですが、この亜硝酸も毒なんだとか。そして今度は、亜硝酸を分解するバクテリアが亜硝酸を硝酸塩に変えてくれて、硝酸塩はそれほど毒性が高くないのであまり心配はいらないけれど、水替えによって取り除いていく、ということらしいです。AquaCube亜硝酸の増加期によると(熱帯魚の飼い方についてのページですが)、アンモニアを亜硝酸に変化させるバクテリアを「ニトロソモナス」、亜硝酸を硝酸に変化させるバクテリアは「ニトロバクター」と言うそうです。なお、ゆったり金魚さんによると、アンモニアや亜硝酸が毒なのは、金魚でも同じことのようです。

 で、金魚にしろ、バクテリアにしろ、酸素が必要なので、エアレーションというのでしょうか、ぶくぶくさせて水面に波を起こし、酸素をとりこみやすい状態にする装置がいるそう。う〜ん、大掛りだ・・・ やるならやるで全部の用具をそろえて段取りふんでやっていかないとだめだなこりゃ。

 いまはなんにも入れていない軽い水槽なので、水替え自体はなんの負担もないのですが、頻繁な水替えは金魚にとってはあまりいいことではないそう。なかなか水に慣れないので。確かにそれはわかるような気がするなぁ。でも、もうちょっと検討しながら、しばらくは水をきれいにすることだけ気をつけよう。みかんよ、クレレよ、ストレスに強い金魚になってね。<ってそんな無茶な
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金魚を飼う水

 先週の土曜日、わが家に突然、金魚2匹がやってきました。娘が連れて帰ってきたのです。親戚と行ってきたお祭りでもらってきたそう。自分ですくったわけではなく、すくえなかったので、おじさんがくれたらしいです。連れてかえってきたときにはもう名前がついていました。きれいなオンレジ色の金魚が「みかん」、黒い模様があるほうが「クレレ」だそう。

 なんの準備もしていなかったので、何日生きてくれるかなぁと思いつつ、とりあえずボールにペットボトルの水を入れて移しました。防災対策用に2本用意しておいた純水のうちの1本が、まさか金魚のための「いのちの水」になろうとは・・・。あとで検索をしてみてわかったのですが、本当は「水の温度あわせ」という作業が必要だったのですねぇ。えさはもちろん買っていなかったのですが、数日は食べなくても大丈夫だろうし、むしろしばらく絶食したほうがいいとのことで、ほっとひと安心。

 落ち着いたところで、行き当たりばったりというか、なし崩し的に生き物を飼うことへの私の戸惑いと抵抗を娘に伝えました。メールで親戚(っていうかパパだけど)にも伝えました。でも、帰るなり自分で事典をひっぱりだしてきて「淡水魚の飼い方」を調べている娘を見て、よかったなぁ、とも思いました。というのも、私がそばにいたら絶対にダメと言うに決まっているので。以前、金魚を飼おうかと一瞬思ったことがあったのですが、置き場所やら世話やらのことを考えて、やめたのです。こういうことでもないと娘は「生き物を飼う」という経験を絶対にできないだろうから。ちなみに、去年、公園からたくさんのアリを連れて帰ってきて、にわかじたての「アリ箱」に入れたことがあったのですが、数日後には全員いなくなっていました。「アリ箱」から出たらただのアリさっ(^^;。

 さて、自分もトシをとって、現実的になったなぁと思うのですが、とりあえず1週間をひとつの節目として考えて、最初からいきなりすべての道具をそろえることはしないでおくことにしました。っていうか、検索してびっくりしたのだけれど、金魚飼うってこんなに道具がいるんですねぇ。小さい頃、金魚を飼ってたときは、水槽とえさと置き水による毎日の水替えだけで、ぶくぶくも濾過装置もカルキ抜きの薬も使っていなかったぞ。でも、大きくなった金魚の記憶がないので、やっぱり数ヶ月のうちにみんな死んでしまったのかもしれません。

 とりあえず、数日間は洗面器で過ごしてもらうことにして、金魚がきた翌日にネットで水槽を注文。届く前に、なんとか置き場の確保をしました。17冦方体で小さいけれど、きみたちもまだ小さいし、しばらくはこれでがまんしてね。

   

 で、当面の課題は、水の塩素抜きなのですが、とにかく1週間は置き水でしのぐことにしました。24時間程度の置き水では塩素は完全には抜けないようなのですが、金魚に害のない程度には抜けてくれることを期待して・・・。クレレよ、みかんよ、塩素に強い金魚になれ。<ってそんな無茶な
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トランスペプチターゼの誤認識

 ペニシリン系やセフェム系の抗生物質がなぜ細菌の細胞壁を壊すのかについて勉強中です。最初は、これらの抗生物質に含まれているβラクタム骨格という正方形の部分がなんらかの働きをすると思っていたのですが、その働きをする前に、別の大事な段階があることがわかってきました。参考になったのは、MNS相談箱の中の「βラクタム系抗生物質の作用機構とβラクタマーゼについて」の中でのやりとりです。

 つまり、βラクタム骨格が開くから細菌が壊せるのではなくて、その前に「誤認識」という段階があるらしいのです。どういうことかというと、βラクタム骨格を含む抗生物質の構造が、細菌の細胞壁を架橋するD-アラニル-D-アラニンというものに似ているため、細菌のトランスペプチターゼがペニシリンとアラニン構造を誤認識し、細胞壁の架橋が行われなくなる、ということらしいのです。う〜ん、なんだかメカニック!と思ってみたり、生き物っぽい!と思ってみたり。

 その様子を示したページを発見しました。

 生活環境化学の部屋分子の重ね合わせ(6)

 Chem-stationペニシリン

 なるほど〜〜
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βラクタムはどうやって細胞壁をこわすんだろう?

 ペニシリン系やセフェム系の抗生剤が細菌に対してどう働くのかを勉強しています。とりあえず抗生剤の中のβラクタム骨格の部分が細菌の細胞壁を壊す重要な役割をになっているらしいことがわかってきました。その内容をもう少し具体的に知りたかったので検索を重ねたところ、次のサイトにいきつきました。

  ATOPY.COMβラクタム系抗生物質の特徴

 このページによると、
βラクタム系抗生物質は、βラクタム環の開環と同時にPBP酵素(トランスグルコシダーゼを除く)活性に必要なセリン残基の水酸基と安定なエステル結合を形成し、酵素活性を止めるため、ペプチドグリカンの合成がなされず、細胞壁の合成が止まる。
 とのことです。

 PBPというのはペニシリン結合タンパク質のことだそうで、細胞壁のペプチドグリカン合成の最終段階に作用するのだそうです。セリンというのはアミノ酸の一種、残基というのは構造の一部のような意味だと理解しました。エステルというのは酸とアルコールから脱水縮合してできた化合物のことらしいので、エステル結合といえば酸とアルコールの脱水縮合ということになるんでしょう、たぶん。と、1つ1つの語句の意味を調べたところで、何が起こっているのかよくわからず。

 で、さらに調べたところ、次のページにいきつきました。

福岡大学理学部化学科機能生物化学研究室抗生物質

 このページによると、

βラクタム系の抗生物質は細菌の細胞壁合成を阻害。その構造が細菌の細胞壁を架橋するD-アラニル-D-アラニンに似ているため、細菌のトランスペプチターゼがペニシリンとアラニン構造を誤認識し、細胞壁の架橋が行われなくなる。
だそうです。上の記述とニュアンスが違うけれど、同じことを別の視点から説明しているのかな?
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抗生剤の「正方形」のはたらき

 抗生物質がなぜ細菌をやっつけられるのか?ということについて勉強中です。まずは娘に今も飲ませ続けているフロモックスを手がかりに、セフェム系やペニシリン系の抗生剤の中の「βラクタム骨格」といわれる正方形について考えています。

 とりあえずわかったのは、セフェム系、ペニシリン系の抗生剤は細菌の細胞壁を壊すらしいということ。考えてみれば、動物には細胞壁はないのですね〜。理科で教わりましたか。すっかり忘れてしまってますが。細胞壁って植物だけにあるのね。あとは細菌など。だから、細胞壁のない人間の細胞に影響はなく、細菌だけに働くということのようです。そして、細胞という形をとらないウィルスにはきかないというのも納得。

 そういえば、子どもの病気として「マイコプラズマ肺炎」というのを時々聞きますが、マイコプラズマは細菌とウィルスの間くらいのものだという認識でいました。間ってなによ?という突っ込みを忘れていたのですが、つまりこれは細菌だけど細胞壁をもたない、ということらしいのです。世の中にはほんとにいろんな生き物(?)がいますねぇ。なので、マイコプラズマにセフェム系、ペニシリン系の抗生剤は効かないそう。そういえば以前、娘が何かの病気になったとき、マイコプラズマの可能性もあったので、いつもお世話になっている小児科の先生が「この薬はマイコプラズマにも効くからね」といって薬を処方してくださった記憶があります。クラリシッドだったかな?

 また、逆にいうと、細胞壁を壊してしまうので、病原性大腸菌などの場合はベロ毒素が体内に広がってしまうことになり、セフェム系やペニシリン系の抗生剤は使えないのだそうです。

 さて、ではなぜセフェム系やペニシリン系の抗生剤が細菌の細胞壁を壊せるか? というと、細菌の細胞壁を構成する「ペプチドグリカン」なるものの合成を阻害するのだとか。この反応に、例の“正方形”が関わっているらしいのです。

 ラクタムには環を構成する炭素の数によって順にα-ラクタム(三員環)、β-ラクタム(四員環)、γ-ラクタム(五員環)、δ-ラクタム(六員環)、・・・・・・と名前がついており、β-ラクタムは炭素数が4つ、つまり正方形になるわけですが、これはひずんでいる形であるらしく(不安定ということかな?)、反応性が高いそうなのです。だからペプチドグリカンとくっつけるのかしらん。このペプチドグリカンの構造、なんだか網目模様です。どうやってこわすんだろう??
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抗生剤フロモックスと六角形

 溶連菌感染症にかかった娘がお世話になっている抗生剤「フロモックス」で検索をかけていたら、とても面白いページを見つけました。

 病院でもらった薬の値段 by 薬作り職人フロモックス

 「フロモックス」の成分は「塩酸セフカペン ピボキシル」で、セファロスポリンという微生物が作り出す天然物がもとになっているのだそうです。セファロスポリンの構造を化学合成によって変化させることで数多くのセフェム系抗生物質がうまれ、そのひとつがフロモックスということのようです。

 で、(歴史的にも有名な)抗生物質といえばペニシリンですが、セファロスポリンとペニシリンGは構造が似ているそうです。共通しているのは真ん中にある正方形の部分。ここをβラクタム骨格と呼び、セファロスポリンやペニシリンGの殺菌作用のメカニズムに大きく関係しているのだとか。

 一方、違うところはどこかというと、正方形のとなりにある環構造。ペニシリンGは五角形であるのに対し、セファロスポリンは六角形。

 1つの物質から新しい化合物をつくるときには、もとの構造になんらかの手を加えて作るのだと思うのですが、どこでも変えていいわけではなくて、活性を失わないように部品を変えられる場所は限られており、ペニシリンGの五角形が1か所であるのに対し、セファロスポリンの六角形には2か所(二重結合を作っている炭素原子2個)、つまり、セファロスポリンから化合物を合成する方が、より多種類の化合物が作りやすく、効果のある化合物が見つけやすい、ということになるんだそうです。

 なるほど、ペニシリン系の抗生物質の構造では、みんな正方形と五角形が並んでいて、セフェム系の抗生物質の構造では、みんな正方形と六角形が並んでいますね〜!
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