TETRA'S MATH

数学と数学教育

素数のイメージ

 ゼータ関数に興味をもったきっかけはこちらに書いたように、「円周率のパイと素数が関わっていること」に驚いたのが始まりでした。意外な組み合わせに驚くのならば、eとiとπの関係式であるオイラーの公式にもっと惹かれてもよさそうなもんですが、それはなかった…。なぜだろう? 素数が関わっているかどうかの違いなのだろうか?

 きっかけになったこちらのページには「物理的なものが、素数たちによって支えられていることがわかります」と書いてありました。この場合、物理的なものというのはパイのことなのでしょう。初めて読んだときには特に違和感は感じなかったのですが、いまここでハタと立ち止まって考えるとき、円周率は本当に物理的な量なんだろうか?という疑問がわいてきました。もうひとつ、素数というのをどこか人工的なものと捉えていた自分に気づきます。人工的なものという言い方もややこしいかな。物理的量ではないもの、というか。(物理的量とはなんぞや?というと、これはこれでとっても難しそうだ)

 『素数に憑かれた人たち』の訳者あとがきに、次のようなことが書いてあって、面白かったです。

…、先の論文の題を思い出してもらおう。「与えられた量より小さな素数」・・・・・・「与えられた数より」ではないのかと思っていただけるとむしろ幸いかもしれない。「数」ではなく「量」であることが、他ならぬ解析的数論への転回を告げていると考えられるからだ。素数という自然数の世界に属する問題が、ゼータ関数という複素数の世界の関数の中に位置づけられることによって、その後150年にわたって数学者の心をとらえる一大領域が生まれるのである。

 最初、「素数という自然数の世界」というところを「素数という自然界の世界」というふうに読んでしまって、「え!?」と驚いてしまったのも、素数というのを自然からきりはなされたものとして考えているからでしょう。

 そして思い出す「数論と豆腐料理」のこと……微分積分は実在に開かれた具体的な世界、数論は抽象的に閉じた世界……。微分積分や複素関数を使って素数のことを考えようという解析的数論においては、もはや焼肉と豆腐料理の区別はないのかもしれません。

・・・・・・てことは肉豆腐?(ちがうちがうちがうちがう)

 そういえば、以前見かけたブログで、『博士の愛した数式』に出てくる男の子に博士は「ルート」という愛称をつけたが、ルートは代数的整数論っぽいので、この本の場合は「ゼータ」のほうがふさわしいのではないか、というようなことが書いてありました。なるほど。でも、頭の形が ζ って・・・どんなん?
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「複素関数を見る」とは

 『素数に憑かれた人たち』の「第13章 複素関数を見る」の最初の10ページを読むのにえらく時間がかかってしまっています。そういえばいちばん最初にリンクさせていただいたこちらのブログも第13章でレポートがとまっているような…。

 いま何をしているかというと、ゼータ関数の変数に複素数をあてはめるとはどういうことか、そのイメージを少しでもつかむために、あれこれがんばっているところです。

 複素関数を知る前は、関数のグラフというものは、1組のx、yの値を点で表して、それらの変化の様子を直線や曲線で示して、その関数のはたらきを視覚化しようというものでした。だから、2次元の平面があれば表現できました。しかし複素関数の場合は、1つの複素数を表すのに1つの点が必要(2次元の平面が必要)なので、その点がある関数によって別の1つの点(別の2次元の平面)に移されることから、本来であれば4次元空間が必要になってしまいます。

 で、複素関数のイメージを作るためにどう考えればいいのかというと、『素数に憑かれた人たち』では次のように書かれています。

 複素関数では、複素平面を「無限に伸ばせるゴムのシート」と考え、関数がそのシートに何をするかと考えると約に立つ。

 なるほど「関数z^2 と ネコロボット」をひととおり考えたあとでは、この言葉の意味はよくわかります。

 がしかし、z^2 の場合はそれでいいとしても、ゼータ関数ってばこんなんです。

 

 複素数が指数だし、おまけに無限級数。これをどうしろという。なお、『素数に憑かれた人たち』にはこう書いてあります。

…ゼータ関数は同様のことを無限回にわたって行ない、無限枚の面をもたらす。これが思い浮かべにくくても、めげないでおこう。こうした関数の直感的な感触を得られるようになるには、何年にもわたる訓練が必要だ。

 本ではこのあと、「引数蟻」というものを登場させて話が展開していきます。このあとしばらくは、字面と与えられたグラフを追っていけばわかりやすい内容になっています。でも、先を読み進めるには、まだ戸惑いがぬぐいきれない気分……

 とりあえず、複素関数というものにもう少し慣れておきたい感じがします。
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ゼータ関数

 ゼータ関数とは、次のような式で表される関数のようです。

   

 記号だらけでいやになっちゃうので、解きほぐすと、
 
   

となります。s=1のときには調和級数()になります。

 そして s=2、4、6 のときは「バーゼル問題」で示したオイラーの無限級数になります。だから、そもそもゼータ関数はオイラーが生みの親なのだと思うのですが、この関数にζ(ゼータ)の文字を記号としてあてはめたのがリーマンなので、リーマン・ゼータ関数とよばれることが多い、とウィキペディアには書いてありました。

 古代エジプトの単位分数から始まって、ずいぶん話が飛躍してここまできたなぁ、と自分でも思うのですが、ゼータ関数のことはここ数ヶ月ずっと気になっていました。その興味とは別のところで古代エジプト分数にこだわっていたのだけれど、結局、無限級数を経て、自然とこちらにほうへいざなわれた感じがします。

 ゼータ関数に興味をもったきっかけは、とあるところで、とある人たちと「素数分布」の話や「宇宙と素数は関係があるか?」という話をしている中で(と書くとなんだかすごいな…)、ゼータ関数の話題が出て、当時はまったく知らなかったので、いろいろ検索してみたら、円周率(が関わる数値)を素数を使って表す方法があることを知ってびっくりしたのです。たしかこちらのページだったように記憶しています。「物理的なものが素数たちによって支えられているってどういうこと??」と思いました。

 その式とは、次のようなものです。

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